霰(漢字)

普及版 字通 「霰(漢字)」の読み・字形・画数・意味


20画

[字音] サン・セン
[字訓] あられ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は散(さん)。散に飛散・散乱するものの意がある。〔説文〕十一下に「稷(しよくせつ)なり」とあり、稷(たかきび)のような大粒の雪の意。〔詩、小雅、弁〕「彼(か)のを雨(ふ)らすが如し 先づ集(な)るは維(こ)れ霰なり」というように、急激な寒冷の気によって生ずる。卜文に雨下に大粒の数点をしるすものがあるが、雹(ひよう)とも解される形で、確訓をつけがたい。

[訓義]
1. あられ。
2. 細かく切った餠、あられ。

[古辞書の訓]
名義抄〕霰 ミゾレ 〔字鏡集〕霰 アラレ・ミゾレ・アラキユキ

[語系]
霰sian、散sanは声近く、霰は散の声義をとる字である。また雪siuatも同系の語。霰が暴雪であるのに対して、雪はしずかに降るものをいう。

[熟語]
霰散霰雪霰雹
[下接語]
雨霰・廻霰・寒霰急霰・驚霰・暁霰・軽霰・瓊霰・厳霰・珠霰・秋霰・集霰・雪霰・霜霰・馳霰・冬霰・雹霰・薄霰・飛霰・風霰・暮霰・鳴霰・乱霰・流霰

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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