霊物(読み)れいぶつ

精選版 日本国語大辞典 「霊物」の意味・読み・例文・類語

れい‐ぶつ【霊物】

文明開化(1873‐74)〈加藤祐一〉初「不思議といはふか、妙といはふか、とんと名のつけ様のない霊物(レイブツ)がござる」 〔後漢書‐光武紀下〕

れい‐もつ【霊物】

〘名〙 霊妙不可思議なもの。神秘的なはたらきをするもの。また、神霊死霊。れいぶつ。
三教指帰(797頃)中「神丹練丹、薬中霊物」

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デジタル大辞泉 「霊物」の意味・読み・例文・類語

れい‐もつ【霊物】

霊妙なもの。神秘的な力のあるもの。れいぶつ。
「昔より―にて」〈十訓抄・一〇〉

れい‐ぶつ【霊物】

れいもつ(霊物)

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普及版 字通 「霊物」の読み・字形・画数・意味

【霊物】れいぶつ

瑞祥の物。〔後漢書、光武帝紀下〕是の夏、京師泉(れいせん)涌出(ようしゆつ)す。~群臣奏言す。~今、天下、靈物仍(しき)りにる。~宜しく太をして集せしめ、以て來世に傳ふべしと。れず。常に自らして無なりとす。

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世界大百科事典(旧版)内の霊物の言及

【偶像崇拝】より

偶像は元来神像,仏像を含むが,偶像には軽蔑の意があるととられやすいために,この語の使用をさけて,〈神像崇拝〉というべきだとする学者もある。文化のきわめて未発達な狩猟採集経済の段階では感覚的事物を宗教対象とすることは少なく,文化がやや発達したところに呪物amulet(護符)や霊物fetishの崇拝が盛んになる。呪物とはその物自体に非人格的な超自然力(マナ)が宿ると考えられる物体をいい,霊物とは人格的な精霊が宿ると考えられる持運びのできる物体をいう。…

※「霊物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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