電気式計時装置(読み)でんきしきけいじそうち

日本大百科全書(ニッポニカ) 「電気式計時装置」の意味・わかりやすい解説

電気式計時装置
でんきしきけいじそうち

電気的に時間を計る装置総称エレクトロニクス応用によって高精度の時間計測が可能となり、自然科学、産業あるいはスポーツなどの分野で機械式にかわって電気式計時装置が広く用いられるようになった。競技用時計もその一つで、オリンピックでは1960年のローマ大会以降電気計時が採用されるようになった。これらは一般に水晶発振器で制御され、目的によって各種の付属機能が組み合わされている。たとえば、陸上競技における着順判定のためには、ゴールラインに細長いスリットをあわせ、カメラをつねに開放状態とし、時間目盛りをもつフィルムを一定速度でスリット後方を走らせ、ゴールを越える各選手の着順をとらえ記録する方法がある。また、水泳競技用としては、スタートのピストルからの信号で始動し、各コースのゴール壁に取り付けられたタッチ板に泳者がタッチすることにより発生する信号をとらえ、着順、コース番号、タイムなどを印字するプリンティングタイマーなどがある。

[元持邦之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android