電信電話債券(読み)でんしんでんわさいけん

精選版 日本国語大辞典 「電信電話債券」の意味・読み・例文・類語

でんしんでんわ‐さいけん【電信電話債券】

〘名〙 旧日本電信電話公社が発行した債券公募のものと非公募のものがあり、公募には政府保証がついていて、また非公募のものは電話加入者が強制的に買わされる加入者負担電電債と関連企業などが引き受ける縁故債とがあった。電電債。

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改訂新版 世界大百科事典 「電信電話債券」の意味・わかりやすい解説

電信電話債券 (でんしんでんわさいけん)

日本電信電話公社(現,日本電信電話(株))が電話施設等の拡充に要する資金を調達するために発行する債券。略称電電債。電信電話債券には,公募の特別電信電話債券,政府保証電信電話債券(政府保証債の一種),非公募の受益者負担(加入者引受け)電信電話債券,都市銀行・地方銀行引受けの縁故債券,資金運用部および簡易保険引受けの政府引受債券(これも縁故債の一種)がある。一般に電電債と呼ぶときは受益者負担電信電話債券を指す。受益者負担とは,日本電信電話公社に電話架設を申し込む者は,〈電信電話設備拡充のための暫定措置に関する法律〉(1960公布,1983廃止)によって必ずこの債券を購入することが義務づけられていた,という意味である。電話架設者の多くは売却払込制度という差金決済的な制度を利用し,電電債を直ちに売却していた。また,受益者負担電信電話債券には利付電話債と割引電話債の2種類があり,どちらも売出し方式で発行されていた。
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