雷(漢字)

普及版 字通 「雷(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(異体字)
20画

[字音] ライ
[字訓] かみなり・いかずち

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
正字はに作り、(らい)声。金文に作り、電光の放射する形で、もと象形字である。〔説文〕十一下に「陰陽動(はくどう)す。雨は物を生ずるなり。雨に從ふ。回轉の形に象る」という。〔淮南子、天文訓〕に「陰陽相ひ(せま)り、感じて雷と爲る」とあり、その現象は正確に理解されていた。漢の画に、鼓をうつ雷神の姿があり、また雷鼓という。

[訓義]
1. かみなり、いかずち。
2. はげしく、はやく、おそるべきもの。
3. 鼓うつ、たたく。

[古辞書の訓]
和名抄〕雷 奈加美(なるかみ)。一に云ふ、以加豆知(いかづち)〔名義抄〕雷・ イカヅチ・ナルカミ/雷 イカツチ/雷同 ヒタタク 〔立〕雷 ウゴカス・キタル・イカヅチ・トナフ・ナルカミ

[声系]
雷声の字にがあるが、〔唐韻〕にはじめてみえ、宋以後に至って用例がみえる。

[語系]
雷・罍(櫑)luiは同声。罍を雷文を飾るゆえにその名を得たとする説は、他に尊・(き)などの青銅の器にも雷文が多く、信じがたい。(擂)・luiも同声。はげしく落下する石や、車を転ずる音に用いるのは、その擬声音である。

[熟語]
雷雨・雷音・雷火・雷芽・雷雷旱・雷響・雷巾・雷撃・雷鼓・雷公雷吼・雷轟・雷師・雷芝・雷獣雷震・雷震・雷声・雷尊雷霆・雷電・雷同・雷動・雷発・雷斧雷奔雷鳴・雷文・雷紋・雷落雷郎
[下接語]
殷雷・遠雷・鼾雷・急雷・魚雷・驚雷・空雷・鼓雷・轟雷・地雷・疾雷・春雷・震雷迅雷・大雷・蟄雷・霆雷・万雷・避雷・百雷・蚊雷・奔雷落雷

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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