雲取山(読み)くもとりやま

精選版 日本国語大辞典 「雲取山」の意味・読み・例文・類語

くもとり‐やま【雲取山】

東京都北西端、埼玉山梨両県境にある山。秩父山地東部にあり、秩父多摩甲斐国立公園に属する。標高二〇一七メートル。

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デジタル大辞泉 「雲取山」の意味・読み・例文・類語

くもとり‐やま【雲取山】

東京都・埼玉県山梨県の境にある山。標高2017メートル。東京都では最高峰

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日本歴史地名大系 「雲取山」の解説

雲取山
くもとりやま

丹波山たばやま村の北東、埼玉県秩父ちちぶ大滝おおたき村・東京都西多摩郡奥多摩おくたま町との境にある山。標高は二〇一七・一メートル。多摩川支流日原につぱら川・後山うしろやま川とあら川支流大洞おおぼら川の分水嶺となる。元文三年(一七三八)に武蔵国大滝山御林(現大滝村)見分の際に提出された一札(埼玉県山口家文書)には「雲鳥山」とあり、「武蔵演路」には「雲取ケ嶽 武甲界とす」とみえる。また雲採山とも記した。「甲斐国志」では丹波村(丹波山村)の項目に「明見山ヨリ秩父境雲取ニ至ル南北五里余」とあるが、おや(後山川)の項に「小常木山ノ東谷ヨリ発源シ東南ニ流レ青岩山ノ谷水ト合シ」とみえ、近世、甲斐側では青岩あおいわ山ともよんだか。

雲取山
くもとりやま

奥多摩町の北東、埼玉県大滝おおたき村・山梨県丹波山たばやま村との境にある。標高は二〇一七・一メートル。東京都の最高峰である。多摩川支流日原につぱら川・後山うしろやま川、荒川支流大洞おおぼら川の分水嶺である。「風土記稿」には日原村の山として大雲取山とみえ、周辺山々のうちとりわけそばだちたる山で、雲をも手に取るほどの山容に由来する称かという。現在秩父多摩甲斐国立公園に属するが、山頂からは三六〇度の展望が開け、富士山はもちろん男体なんたい山・浅間あさま山や房総の海も眺望でき、四季を通じて登山者が多い。

雲取山
くもとりやま

大滝村と東京都西多摩郡奥多摩おくたま町・山梨県北都留きたつる丹波山たばやま村の境にある山。標高は二〇一八メートル。多摩川支流日原につぱら川・後山うしろやま川と荒川支流大洞おおぼら川の分水嶺となる。元文三年(一七三八)大滝山御林見分の際に提出された一札(山口家文書)には「雲鳥山」とあり、「武蔵演路」には「雲取ケ嶽 武甲界とす」とみえる。また雲採山とも記した。

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百科事典マイペディア 「雲取山」の意味・わかりやすい解説

雲取山【くもとりやま】

東京都と埼玉・山梨両県の境界,秩父山地東部にある山。北の白岩山妙法ヶ岳とともに三峰(みつみね)山と呼ぶ。標高2017m。中生層の砂岩,ケツ岩,石灰岩角岩からなり,東西の山稜は荒川多摩川の分水界をなす。江戸時代には雲島山,雲取ヶ嶽ともみえる。秩父多摩甲斐国立公園に属し,秩父鉄道三峰口,奥多摩町日原(にっぱら)などから登山路がある。
→関連項目奥多摩埼玉[県]秩父山地日本百名山

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改訂新版 世界大百科事典 「雲取山」の意味・わかりやすい解説

雲取山 (くもとりやま)

東京都,山梨県,埼玉県の境界にある秩父山地東部の山。標高2017m。雲採山とも書き,大雲取(おおくもとり)山とも呼ぶ。東京都の最高峰で,山名は雲に手のとどく高峰の意。東京都の水源林で,多摩川支流日原(につぱら)川,荒川の水源をなし,東・北面は原生林,南・西面は草生地となっている。北につづく白岩山(1921m),妙法ヶ岳(1329m)の2峰とあわせて三峰山とも呼ばれ,妙法ヶ岳の北にある三峰神社の信仰対象であり,修験の山であった。秩父多摩国立公園に含まれ,三峰神社から雲取山をへて奥多摩町氷川に通ずるコースはとくに登山者が多い。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「雲取山」の意味・わかりやすい解説

雲取山
くもとりやま

東京、埼玉、山梨の3都県境にそびえる山。標高2017メートル。東京都の最奥で最高の地点である。この山と白岩山(しらいわやま)、妙法ヶ岳(みょうほうがたけ)の3山で三峰山(みつみねさん)ともいい、中生代の大滝層群の地層からなる。秩父多摩甲斐(ちちぶたまかい)国立公園に属し、頂上は展望がよい。登山道は埼玉県秩父側の三峯神社に始まり、三峰雲取自然研究路を経て頂上から東京都奥多摩町に至るものが、もっとも代表的。このほか、雲取山頂から西方に山々を越えて甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)に至る縦走コースもある。

[中山正民]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雲取山」の意味・わかりやすい解説

雲取山
くもとりやま

東京,埼玉,山梨の1都2県にまたがる山。東京都の最高峰。標高 2017m。多摩川の支流,日原川の水源にあたり,北および東斜面は原生林地帯。登山者が多い。秩父多摩甲斐国立公園に属する。

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事典・日本の観光資源 「雲取山」の解説

雲取山

(埼玉県・東京都・山梨県)
日本百名山」指定の観光名所。

雲取山

(山梨県北都留郡丹波山村)
山梨百名山」指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の雲取山の言及

【三峰山】より

…埼玉県秩父郡大滝村,荒川上流域にある秩父山地中の山。古くは妙法ヶ岳(1332m),白岩山(1921m),雲取山(2018m)の3峰を三峰と称し,近世における山岳修験の聖地であったが,現在は三峰神社のある標高1102mの山のみを三峰山と呼ぶようになっている。秩父古生層の砂岩やケツ岩からなり,全山が杉,ヒノキの古木におおわれている。…

※「雲取山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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