デジタル大辞泉
「雨蛙」の意味・読み・例文・類語
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あま‐がえる ‥がへる【雨蛙】
〘名〙 (「あまかえる」「あまがいる」とも)
① アマガエル科の
カエル。特に
ニホンアマガエルのこと。
アオガエルに似ているが、さらに小さく体長約三~四センチメートル。体色は黄緑、緑、灰褐色など周囲の色に応じて変化し、頭側には黒い帯状の筋がある。四肢の指には吸盤が発達し、多く樹上にすむ。雄はのどに鳴きぶくろを持ち
大声で鳴く。日本各地に分布。皮膚が湿度に敏感で、雨が降りそうになると高い枝に登って鳴いたりするのでこの名がある。あまごい。あまごいむし。あまびき。あまごいびき。《季・夏》
※享和本新撰字鏡(898‐901頃)「蛙鼃 阿万加戸留」
② (「尼帰る」にかけて) 尼から還俗した女性をいう。
※
蜻蛉(974頃)中「山籠りの後はあまがへるといふ名をつけられたりければ」
③ 江戸時代、
寛文(
一六六一‐七三)の頃、京都四条中島東門前北側にあった南京操り芝居の
異名。当時小芝居は屋根のないのがふつうであったが、この芝居だけは板屋根があり、
雨天でも休まなかったところからいう。
※
歌舞妓事始(1762)一「右四条中島にありし時、芝居類焼し、雨
(アマ)がいるといへる、南京あやつりの小芝居一軒のこれり」
④ 取引相場で、値が下がり気味であること。
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出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報