雨垂村(読み)うたりむら

日本歴史地名大系 「雨垂村」の解説

雨垂村
うたりむら

[現在地名]大須賀町大渕おおぶち

沖之須おきのす村の東に位置する。東を東大谷ひがしおおや川が南流し、南は遠州灘に臨む。横須賀三社権現鎮座本記并御城主御代々(撰要寺蔵)に「当所雨垂ノ州ノ崎御着岸ナリ、翌五日酉ノ刻ニ御仮殿へ移シ奉ル、于時大宝元年辛丑八月四日、此時当地初作ノ粟ノ飯ヲ供ヘ奉ル」とあり、初め熊野三神は当地に着岸したという。地内の臨済宗妙心寺派江岳こうがく寺には現在梛の木が三本あり、熊野三神が雨垂の浜に着いた印として植えられたという。梛の木は「凪」(波を鎮める)との同音の連想から、海上安全の信仰をもっていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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