難治(読み)なんじ

精選版 日本国語大辞典 「難治」の意味・読み・例文・類語

なん‐じ ‥ヂ【難治】

〘名〙
民心などおさめがたいこと。おさまりにくいこと。
※金刀比羅本保元(1220頃か)上「治龍二の政に、故実を存ぜし故に、この人なくとも難治(ナンジ)次第なるべければ也」 〔老子
病気などのなおりにくいこと。なおしがたいこと。
日葡辞書(1603‐04)「Nangino(ナンヂノ) ヤマイ
③ むずかしいこと。難儀
※高野本平家(13C前)一「かれといひ是といひ、かたがた難治(ナンヂ)の様に候」

なん‐ち【難治】

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デジタル大辞泉 「難治」の意味・読み・例文・類語

なん‐じ〔‐ヂ〕【難治】

《「なんち」とも》
病気のなおりにくいこと。「難治の病」
民心などのおさめにくいこと。
むずかしいこと。困難。難儀。
「その条当時―に侍り」〈盛衰記・四一〉
[類語]不治

なん‐ち【難治】

なんじ(難治)

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普及版 字通 「難治」の読み・字形・画数・意味

【難治】なんち

治めがたい。〔老子、六十五〕民の治めきは、其の智多きを以てなり。故に智を以て國を治むるは、國のなり。智を以て國を治めざるは、國のなり。此の兩を知るは亦た稽式なり。常に揩式を知る、是れを玄と謂ふ。

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