雉も鳴かずば打たれまい(読み)きじもなかずばうたれまい

精選版 日本国語大辞典 「雉も鳴かずば打たれまい」の意味・読み・例文・類語

きじ【雉】 も 鳴(な)かずば=打(う)た[=とら]れまい

無用の発言をしなければ、禍を招かずにすむことのたとえ。鳴かずば雉も打たれまい。鳥も鳴かずば打たれまい。鳴く虫はとらる。〔諺苑(1797)〕

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デジタル大辞泉 「雉も鳴かずば打たれまい」の意味・読み・例文・類語

きじかずばたれまい

よけいなことを言わなければ、災いを招かないですむことのたとえ。
[類語]触らぬ神にたたりなし触り三百寝た子を起こす酢を買う

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ことわざを知る辞典 「雉も鳴かずば打たれまい」の解説

雉も鳴かずば打たれまい

自分から何も言わずにいれば、災いをこうむることもないというたとえ。

[使用例] 一文を掲げ、だいぶ拙者に向かって挑戦せられているので、今ここに一管の筆を執っていささか応砲するの止むなきにいたったしだいだ。俗諺に言う「雉子も鳴かねば撃たれまい」とはこのことだ[牧野富太郎*本田正次博士に教う|1970]

[解説] 長柄ながらの橋などの人柱伝説とともに伝承された古歌「物いはじ父は長柄橋柱鳴かずば雉も撃たれざらまし」の後半部がことわざとなった形です。事が起きてしまってから、当人の不用意なことばが災いを招いたと非難したり、責任を転嫁する用法も一部にみられます。

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