集字(読み)シュウジ

デジタル大辞泉 「集字」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐じ〔シフ‐〕【集字】

[名](スル)
題字などに使うために、古人書跡や古い版本などから必要な文字をあつめること。
詩・を作るために、古い詩文に用いられている語句をあつめること。

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精選版 日本国語大辞典 「集字」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐じ シフ‥【集字】

〘名〙
① 題字などに使うために、古人の書跡や古い版本などから必要な文字を拾い出し集めること。
② 詩や賦(ふ)を作るために、古い詩文に用いられている語句を集めること。

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普及版 字通 「集字」の読み・字形・画数・意味

【集字】しゆう(しふ)じ

碑帖の字を集める。また、他人の詩文中の字で詩文を作る。〔法書要録、四、唐、述、叙書録〕開元十六年五より二王(王羲之王献之)の眞迹、び張・張昶等の眞跡、(すべ)て一百五十卷を出だし、集賢院に付して、集字搨(たふしん)せしむ。

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改訂新版 世界大百科事典 「集字」の意味・わかりやすい解説

集字 (しゅうじ)

ある人の書跡や碑帖または古版本などから必要な字を双鉤(そうこう)などの方法で原跡のまま集め,文章や語句をそれで構成すること(双鉤塡墨(そうこうてんぼく))。古来,王羲之の書跡を集め,唐太宗の文を石に刻した《集王聖教序記》は集字碑の代表として有名である。碑のほかにも,名家墨跡を集字して,多くの題字や名言佳句の対聯(集聯という)などが作られた。近ごろの日本の例では,川端康成の遺稿中のペン字を集字拡大して,万葉歌碑を建てたものがある。
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