集合物(読み)しゅうごうぶつ

精選版 日本国語大辞典 「集合物」の意味・読み・例文・類語

しゅうごう‐ぶつ シフガフ‥【集合物】

〘名〙
① 個々の物の集合によってなりたっている物。
法律で、個々の物がそれぞれ、独自の個性を持ちながらも、単一の経済的目的のために結合され、取引上、一体として取り扱われるもの。倉庫内の同種商品、工場とその中の機械類、家畜群など。

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デジタル大辞泉 「集合物」の意味・読み・例文・類語

しゅうごう‐ぶつ〔シフガフ‐〕【集合物】

個々の物が集まって成り立っている物。
法律で、個々の物が集合して経済的に一つ価値を有し、取引上も一体として取り扱われる物。工場とその中の機械など。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「集合物」の意味・わかりやすい解説

集合物
しゅうごうぶつ

物が集合して経済的に単一の価値を有し、取引上も一体として取り扱われる物。たとえば、家畜群や工場とその中の機械など。集合物を法律上一個の物として取り扱うことができるかどうかが問題となるが、特別法により登記・登録などの公示方法を付与された財団では、一個の物として取り扱われる。たとえば企業経営のための土地建物、機械、器具工業所有権産業財産権)などは、これを一括してそのうえに抵当権を設定できる。前記のような特別法のない場合には、従来から一個の物として取り扱うことはできないものとされてきた。しかし一つの企業を組成する物の集合は、相合して客観的な単一の経済的価値を有するため、特別法のない場合にも、一個の物として担保取引の客体とされることが切望される。

[竹内俊雄]

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