雁瘡(読み)がんがさ

精選版 日本国語大辞典 「雁瘡」の意味・読み・例文・類語

がん‐がさ【雁瘡】

〘名〙 皮膚病一種湿疹、痒疹などをいう。四肢、とくに足に多くでき、非常にかゆい。俗に、雁が渡ってくるころにでき、去るころになおるところからいう。がんそう。こせがさ。《季・秋》
※俳諧・類船集(1676)加「鳫(がん)のくる時おこりてかへればなをるは鳫かさとかや」
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)初「そして足は年中雁瘡(ガンガサ)で」

がん‐そう ‥サウ【雁瘡】

※俳諧・玉海集(1656)三「雁瘡とかいふもの煩侍りて寐覚かちなる比啼て渡り侍を聞て 雁瘡もかゆかりに秋やしりこむら〈一入〉」

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デジタル大辞泉 「雁瘡」の意味・読み・例文・類語

がん‐がさ【××瘡】

皮膚病の一種。治りにくく、かゆみがひどい。が飛来するころに生じ、去るころに治るというのでこの名がある。がんそう。 秋》「―を掻いて素読を教へけり/虚子

がん‐そう〔‐サウ〕【××瘡】

がんがさ(雁瘡)」に同じ。 秋》

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