隔(漢字)

普及版 字通 「隔(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(旧字)
13画

[字音] カク
[字訓] へだてる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は鬲(れき)。〔説文〕に収める鬲声八字のうち、は隔と同声。来母の字にk・l二系の音をもつものが多い。〔説文〕十四下に「なり」、次条に「なり」とあって互訓(ふ)は神の陟降するところ。そこでの隔離儀礼を示す字で、聖所に鬲をおいて境界としたのであろう。鬲よりそそぐを(かんれい)といい、礼(かんれい)に用いる。周初の麦氏諸器に「麥の宮に(くわん)す」「侯の出入にせん」とあり、聖所への出入にの儀礼をした。そのようにして聖俗を分かつことを隔という。

[訓義]
1. へだてる、へだたる、へだたり、さえぎる、はなれる。
2. しきる、かくす、おおう。
3. とおざける、うとんずる、わける。

[古辞書の訓]
名義抄 ヘダツ・トドム・カクル・サフ・フサグ・ウツ

[語系]
・膈kekは同声。膈は胸膈、いわゆる横膈膜。〔釈名、釈形態〕に「は塞なり」、また〔文選、西京の賦、注〕に引く〔説文〕も「塞なり」とする。塞は呪具の工を以て神霊を塡塞する意で、また一種の隔離儀礼である。

[熟語]
隔異隔意隔越・隔遠・隔隔礙隔闊・隔眼隔月隔在隔是隔日・隔宿隔牆・隔心・隔水隔世・隔生隔截隔絶・隔窓・隔塞隔断・隔帳隔年隔箔隔閉・隔隔壁・隔別・隔夜・隔離・隔
[下接語]
雲隔・永隔・乖隔・廻隔・間隔・関隔・県隔・狷隔・懸隔・限隔・歳隔・心隔・阻隔・隔・地隔・杜隔・防隔遥隔・壅隔・離隔・籬隔・遼隔・路隔

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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