階級闘争史観(読み)かいきゅうとうそうしかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「階級闘争史観」の意味・わかりやすい解説

階級闘争史観
かいきゅうとうそうしかん

経済上の利害地位性質などを同じくする集団である階級 (社会階級) をキーワードとしたマルクス主義に基づく史観。たとえば,古代ギリシアの貴族奴隷中世の封建領主と農奴,近代の資本家と労働者などのように,各時代に生産手段を所有する階級と所有しないで主な生産の担い手となる階級がいて,両者闘争が次の時代を準備したとするもの。そして,近代の階級闘争は,プロレタリアートの独裁を経て無階級社会にたどりつくとも説明する。しかし,社会主義体制の崩壊や社会主義の低迷は,階級闘争理論の誤りと不毛を示すものとも考えられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android