隋(漢字)

普及版 字通 「隋(漢字)」の読み・字形・画数・意味


12画

[字音] ズイ・ダ
[字訓] さきにく・おちる

[説文解字]
[その他]

[字形] 会意
(ふ)+左+(肉)。は神の陟降する神梯。左は呪具の工をもち、神を迎える意。巫が神梯の前に肉を供え、呪具をもって神に祈る形で、隋はその肉をいう。〔説文〕四下に「裂なり」とするが、肉塊の意であろう。〔周礼、春官、守〕に「に祭るときは、則ち其の隋をす」とあり、その〔注〕に「尸(かたしろ)祭る脊(はいせき)黍稷(しょしょく)の屬なり」とあり、その余肉を埋めるので墮(堕)といい、その祭儀を堕祭という。

[訓義]
1. さきにく、祭肉、肉塊、尸祭の肉。
2. うずめる、余肉をうずめる。
3. たれる、おちる、たれさがる。
4. くずれる、おこたる。

[古辞書の訓]
名義抄〕隋 モシ 〔字鏡集〕隋 スルトナリ

[声系]
〔説文〕に隋声として隨(随)・橢・など十一字を収め、を省声の字とする。墮を〔説文〕十四下(き)に作り、俗にに作る。隋肉を埋める意ならば、墮の字形がよい。

[語系]
隋・橢・墮・duaiは同声。橢(だ)は橢円(だ)は女のしなやかな姿。隋は大きな肉塊で、ふくよか・しなやか・くずれるなどの派生義がある。tuaiもその声義を承ける字で、(だ)は崩し髪の形。みな端正と対待の義をもつ語である。

[熟語]
・隋祭隋游

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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