陽葉(読み)ヨウヨウ

デジタル大辞泉 「陽葉」の意味・読み・例文・類語

よう‐よう〔ヤウエフ〕【陽葉】

日のよく当たる所について強光下で生長した葉。陰葉に比べて柵状組織発達して厚く、気孔の数が多く、光合成呼吸が大。

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精選版 日本国語大辞典 「陽葉」の意味・読み・例文・類語

よう‐よう ヤウエフ【陽葉】

〘名〙 高等植物の葉で光を十分に受ける位置にある葉。一般に陰葉にくらべ、小形で、柵状組織やクチクラ層が良く発達し、厚くなっている。また、光合成能力・呼吸・補償点、最大光合成に対する光の強さは陰葉より大きい。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「陽葉」の意味・わかりやすい解説

陽葉
ようよう

強い光のもとで生育した葉をいう。柵状(さくじょう)組織の発達がよく、葉が厚い。クチクラ層も発達しており、乾燥に強い。陰葉に比べて光合成や呼吸が大で、補償点も1000~2000ルックスと明るい。同じ植物では、表面の葉や南側の葉が陽葉になりやすい。典型的な陽生植物のカンバ類の葉は陽葉のみからなり、陰葉は存在しない。

吉田精一

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「陽葉」の意味・わかりやすい解説

陽葉
ようよう
sun leaf

強光下で光合成を行うのに適した構造をもつ葉。陰葉の対語。柵状組織が厚くて入射した光を十分に利用できる。陰葉に比べてクチクラ層の発達はよく,蒸散を防ぎやすくなっている。同一の植物個体でも,日当りのよい葉は日陰部分の葉に比べて陽葉的である。典型的な陽樹の葉はすべて多少とも陽葉的であり,典型的な陰葉は生じない。

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