陸(漢字)

普及版 字通 「陸(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] リク・ロク
[字訓] おか・くが

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(りく)。はおそらく、神を迎える幕舎の形。聖梯の前に幕舎を列ね、土主をおいて祀るところである。〔説文〕十四下に「高の地なり」とし、声とする。〔左伝、昭四年〕に、日が北陸にあるとき、氷を蔵し、四月立夏、西陸にあるとき、氷を出す蔵氷の儀礼のことを規定しており、陸には日景を観測する機能があるらしい。籀文の字形は三(りく)に従う形である。

[訓義]
1. おか、くが、高平の地。
2. 神を迎えるところ、その幕舎のあるところ。
3. あつい、たかい。
4. 睦と通じ、むつむ。

[古辞書の訓]
名義抄〕陸 ムツ・ミチ・クムガ・アツシ・ヌク 〔字鏡集〕陸 ミチ・クガ・イカ・ヌク・ホシ・コマヤカナリ・アツシ・クムガ・シタル・ムツミテ

[語系]
陸liuk、陵lingは声義近く、またliong、(隆)liumもみな高平のところをいう。そこを聖地とするものであろう。(ふ)を〔説文〕に高阜の地とするが、それは神の陟降する神梯の象である。

[熟語]
陸運・陸海陸軍・陸行陸攻・陸産陸続陸沈・陸道陸博陸阜陸離陸陸陸掠陸梁陸路
[下接語]
海陸・巌陸・三陸上陸・水陸・漸陸・双陸・大陸博陸・阜陸・平陸・北陸・陵陸

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android