陰険(読み)いんけん

精選版 日本国語大辞典 「陰険」の意味・読み・例文・類語

いん‐けん【陰険】

〘形動〙
表面はよく見せかけて、心の内には悪意を隠しているさま。かげでよくないことをするような性質であるさま。腹黒いさま。
※内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉一〇「だがあれは卑怯で不可(いかん)テ。兎角陰険(インケン)な手を用ひてな」
② 暗くてぶあいそうに見えるさま。
故旧忘れ得べき(1935‐36)〈高見順〉一「小関は陰険な横目を使ひながら」

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デジタル大辞泉 「陰険」の意味・読み・例文・類語

いん‐けん【陰険】

[形動][文][ナリ]
表面は何気なく装いながら、心の内に悪意を隠しているさま。「陰険に立ちまわる」
意地悪そうに見えるさま。「陰険な目つき」
[派生]いんけんさ[名]
[類語]奸悪邪悪奸佞性悪悪辣悪性俗悪凶悪極悪悪い罪悪悪徳背徳悪行悪事悪逆巨悪諸悪暴悪卑劣陋劣ろうれつ狡猾こうかつよこしまさがない腹黒い腹汚い悪賢いずる賢い小賢しいずるいこすいこすっからいあくどいさかしいさかしら老獪

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普及版 字通 「陰険」の読み・字形・画数・意味

【陰険】いんけん

悪心

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