陰火(読み)いんか

精選版 日本国語大辞典 「陰火」の意味・読み・例文・類語

いん‐か ‥クヮ【陰火】

〘名〙
夜間山野墓地などで幽霊妖怪などが出るとき燃えて浮遊するといわれる不気味な火。燐(りん)などが燃えることによるという。きつね火。鬼火。〔和漢三才図会(1712)〕〔木華‐海賦
芝居小道具の一つ。棒の先につけた布片焼酎にひたしてから燃やした青白い火。幽霊などが現われる場面に用いる。焼酎火(しょうちゅうび)。〔楽屋図会拾遺(1802)〕

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デジタル大辞泉 「陰火」の意味・読み・例文・類語

いん‐か〔‐クワ〕【陰火】

墓地などで燃える、奇怪な青白い火。狐火きつねび。鬼火。
焼酎しょうちゅうを浸した布切れを棒の先につけて燃やした火。芝居で幽霊の出る場面などに用いる。焼酎火しょうちゅうび人魂ひとだま

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普及版 字通 「陰火」の読み・字形・画数・意味

【陰火】いんか

鬼火。

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