陰気(読み)いんき

精選版 日本国語大辞典 「陰気」の意味・読み・例文・類語

いん‐き【陰気】

〘名〙
① 万物生成の根本になる精気の一つ。陰の気。⇔陽気
名語記(1275)一〇「陰気已長じて万物稍くに衰ろふ」 〔礼記‐郊特牲〕
② (形動) 天気雰囲気気分などが沈んで晴れ晴れしないこと。うっとうしいこと。また、そのさま。暗い感じがする様子。⇔陽気
※拾玉得花(1428)「寒は陰(いん)、暖は陽の時なれば、陰気には陽を和し、陽気には陰を合はせて、声感をあてがふべし」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)四「平生隠気(インキ)にてにが虫を食つふしたるごとく」 〔棗拠‐雑詩

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デジタル大辞泉 「陰気」の意味・読み・例文・類語

いん‐き【陰気】

[名・形動]
万物生成の根本となる二気の一。陰の気。⇔陽気
気分・雰囲気・天候などが、晴れ晴れしないこと。また、そのさま。「なんとなく陰気な人」「陰気な会」⇔陽気
[派生]いんきさ[名]
[類語]陰性内向陰気臭いしんねりむっつり

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普及版 字通 「陰気」の読み・字形・画数・意味

【陰気】いんき

陰の気。〔礼記、郊特牲〕は土を祭りて陰氣をとするなり。君、北下に南)するは、陰に答ふるの義なり。

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