除服(読み)じょぶく

精選版 日本国語大辞典 「除服」の意味・読み・例文・類語

じょ‐ぶく ヂョ‥【除服】

〘名〙 喪の期間が終わって喪服をぬぐこと。また、喪があけること。忌明(いみあき)
小右記‐永祚元年(989)四月八日「早朝灌仏賜布、未時出河原除服」
源平盛衰記(14C前)二五「十二日過ぎぬれば、御除服(ジョフク)とて、御色を召し替ゆる」

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デジタル大辞泉 「除服」の意味・読み・例文・類語

じょ‐ぶく〔ヂヨ‐〕【除服】

喪の期間が終わって、喪服を脱ぐこと。また、喪が明けること。いみあけ。

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改訂新版 世界大百科事典 「除服」の意味・わかりやすい解説

除服 (じょふく)

釈服ともいい,喪の期間が終わり喪服をぬぐこと。忌明(きあけ)のことである。奈良時代末期の781年(天応1)に服期が君・父母・夫・本主の場合,6ヵ月から1年へと変更された。翌年神祇官陰陽寮吉凶のことを整理して以来,陰陽寮が除服のことをつかさどるようになった。一周忌が終わると河原に出て陰陽師大祓をして除服を行った。除服のことが終わってはじめて,飲酒作楽や雑彩(美服)を着ることがゆるされた。

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普及版 字通 「除服」の読み・字形・画数・意味

【除服】じよふく

除喪

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