デジタル大辞泉
「降」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ふ・る【降】
〘自ラ五(四)〙
① 雨・雪などが空から落ちてくる。また、高いところから細かいものなどがたくさん落ちてくる。そそぐ。
※
万葉(8C後)一九・四二八八「川渚にも雪は布礼
(フレ)れし宮の裏に
千鳥鳴くらし居む処無み」
※
日葡辞書(1603‐04)「シモガ furu
(フル)」
※雑俳・秋の月(1743)「若い時文がふったとじまんばば」
こう カウ【降】
〘名〙 降参すること。敵に屈伏すること。
降服。多く「降を乞う」の形で用いられる。
※
三代実録‐元慶二年(878)一〇月一三日「得
二今月日奏状
一、具知
二賊虜乞
レ降之由
一」
※金刀比羅本保元(1220頃か)中「
一日の命をたべとぞ降
(カウ)は乞ふ」 〔
後漢書‐光武紀上〕
ふら・す【降】
〘他サ五(四)〙 降るようにする。降らせる。くだす。
※大日経義釈延久承保点(1074)七「雨を
六天に降
(フラス)がごとし」
※
浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)鐘入「うろこへんじてこんじきの花をふらして其姿、こくうにまたがり」
ふろ【降】
〘自動〙 動詞「ふる(降)」の
連体形にあたる、上代東国方言。
※万葉(8C後)一四・三四二三「上毛野伊香保の嶺
(ね)ろに
布路(フロ)雪
(よき)のゆきすぎかてぬ妹が家のあたり」
こう‐・す カウ‥【降】
〘自サ変〙 降参する。降伏する。
※
今昔(1120頃か)
二五「其後、幾
(いくばく)を不経して貞任が伯父安陪為元・貞任が弟家任、降して出来る」
ふり【降】
〘名〙 (動詞「ふる(降)」の
連用形の
名詞化) 雨や雪などの降ること。また、その降り方や
程度。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報