阿部 薫(読み)アベ カオル

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「阿部 薫」の解説

阿部 薫
アベ カオル


職業
ジャズ・サックス奏者

専門
アルトサックス

生年月日
昭和24年 5月3日

出生地
神奈川県 川崎市

学歴
橘高〔昭和42年〕中退

経歴
幼い頃、紫斑病に罹り、生死の境をさまよった。少年時代からソニー・ローリンズなどのジャズに親しみ、高校中退後、本格的にアルトサックスを吹き始める。昭和43年川崎市のジャズスポット、オレオでサックス奏者としてデビュー。以後、沖至、豊住芳三郎、高柳昌行、山崎弘、山下洋輔らと共演。46年ベースの吉沢元治、ドラムスの藤井恒彦と阿部薫トリオを結成した。’70年代のフリー・ジャズを代表する演奏者で、52年ミルフォード・グレイブス「MEDITATION AMONG US」、53年デレク・ベイリー「DUO&TRIO IMPROVISATION」のレコーディングに参加。この間、48年小説家・女優の鈴木いづみと婚約。一人娘を授かったが、52年離婚。53年薬物の過剰摂取により、29歳で急死した。アルバムに「なしくずしの死」「オーバーハング・パーティ」「彗星パルティータ」などがある。歌手の坂本九とは親戚にあたる。

没年月日
昭和53年 9月9日 (1978年)

伝記
阿部薫1949〜1978舞踏の水際午後の自画像阿部薫 1949‐1978 中上 健次 ほか著中村 文昭 著五木 寛之 著森田 裕子 編(発行元 文遊社思潮社角川書店文遊社 ’01’00’94’94発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「阿部 薫」の解説

阿部 薫
アベ カオル

昭和期のジャズサックス奏者(アルト・サックス)



生年
昭和24(1949)年5月3日

没年
昭和53(1978)年9月9日

出生地
神奈川県川崎市

経歴
幼時父に買ってもらったサックスを独学でマスターし、音楽理論も研究。20歳ですでに自己のスタイルを確立した。昭和43年川崎市のジャズスポット・オレオでデビュー。45年高柳昌行とのデュオ「解体的交感」でアルバムデビュー。以後吉沢元治、山下洋輔、山崎弘、小杉武久、豊住芳三郎らと共演。デレク・ベイリー、ミルフォード・グレイブスらの来日した時、共演したレコードもある。ライブではソロ活動で力を発揮、「なしくずしの死」「オーバーハング・パーティ」「彗星パルティータ」などのアルバムがある。’70年代前衛ジャズの実質的推進者として、死後10年以上を経てなお追悼会が続いている。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「阿部 薫」の解説

阿部 薫 (あべ かおる)

生年月日:1949年5月3日
昭和時代のジャズサックス奏者
1978年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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