精選版 日本国語大辞典 「阿賀野」の意味・読み・例文・類語
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新潟県中部,阿賀野川流域にある市。2004年4月水原(すいばら)町,安田(やすだ)町,京ヶ瀬(きょうがせ)村,笹神(ささかみ)村が合体して成立した。人口4万5560(2010)。
阿賀野市北西端の旧村。旧北蒲原(きたかんばら)郡所属。人口8096(2000)。阿賀野川下流東岸の沖積地にあり,阿賀野川の自然堤防上に弧状に集落が発達している。耕地の9割以上は水田からなる米作中心の村であるが,新潟市まで国道49号線で20kmの距離にあることから,近年野菜栽培も盛んとなり,近郊農村の性格を強めている。1964年黒瀬地内に油田が発見され,帝国石油の石油プラントが建設されたが,原油,天然ガスとも生産量は低下していった。小島の梅護寺には親鸞伝説を伝える数珠掛桜(天),八房の梅がある。
阿賀野市東部の旧村。旧北蒲原郡所属。人口9385(2000)。越後平野東部,五頭(ごず)連峰山麓部と福島潟南方の平野部からなり,村域の約半分を水田,3割強を山林が占める農山村である。五頭連峰は県立自然公園に指定され,新潟市,新発田市方面からのレクリエーション地となっている。山麓には歴史の古い出湯(でゆ)温泉(単純泉,39~42℃),今板温泉(純食塩泉,24℃),村杉温泉(単純泉,28℃)があり,観光開発も進められている。
阿賀野市西部の旧町。同市南東端に飛び地があった。旧北蒲原郡所属。人口2万0457(2000)。阿賀野川右岸の沖積扇状地にあり,郡南部の穀倉地帯の中心をなす。江戸中期から天領となり水原代官所が置かれ,廃藩置県後の一時期は水原県の県庁所在地であった。江戸時代から六斎市が開かれ,近郷の商業中心でもあった。水田単作地帯であるが,新潟市に近いことから,近年は衛星都市の性格を強めている。米菓工場や縫製工場の進出もみられ,1971年に進出した亀田製菓は町の工業出荷額の50%以上を占めている。飯豊(いいで)山地の前山をなす五頭(ごず)連峰(県立自然公園)の登山口にあたり,市街地東端にある瓢(ひよう)湖は白鳥の渡来地として知られる。羽越本線,国道49号線が通る。
阿賀野市南部の旧町。旧北蒲原郡所属。人口1万0518(2000)。阿賀野川が越後平野に出る谷口の北岸に位置する。中心集落の保田(ほだ)は会津街道の宿場町として江戸初期に形成され,阿賀野川水運の要衝でもあったが,明治末期の磐越西線の開通後は沿線からはずれたため衰退した。明治末期から酪農が盛んで,酪農試験農場もある。球根,園芸作物栽培が行われる。町域東部の宝珠山麓では良質の粘土を産し,庵地(あんち)地区は鉄色の安田瓦,庵地焼で知られる。1997年磐越自動車道が全線開通し,インターチェンジがある。
執筆者:佐藤 裕治
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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