阿片(鴉片)(読み)アヘン

旺文社世界史事典 三訂版 「阿片(鴉片)」の解説

阿片(鴉片)
アヘン

ケシの実の乳液からつくる粉末状の麻薬
モルヒネなど20種以上のアルカロイドを含み,強力な鎮静鎮痛剤として用いられるが,連用すると習慣性の強い中毒症状を起こす。19世紀の中国にイギリスはインド産のアヘンを密輸して銀を獲得し,林則徐の強硬なアヘン禁圧策を機にアヘン戦争を招いた。南京条約ではアヘン貿易問題は何の決定もされず,1858年の天津条約で高関税と引きかえに合法化された。

出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報

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