阿刀田高(読み)アトウダタカシ

デジタル大辞泉 「阿刀田高」の意味・読み・例文・類語

あとうだ‐たかし〔アタウだ‐〕【阿刀田高】

[1935~ ]小説家東京の生まれ。都会的なブラックユーモア風刺をきかせた短編で評価される。短編集「ナポレオン狂」で直木賞受賞。他に「冷蔵庫より愛をこめて」「新トロイア物語」「だれかに似た人」など。平成19年(2007)より、日本ペンクラブ会長。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「阿刀田高」の意味・わかりやすい解説

阿刀田高【あとうだたかし】

小説家。東京生れ。早稲田大学卒業。日本推理作家協会理事長。日本文芸家協会理事。国立国会図書館司書として勤務,退職後の1978年,直木賞候補となった《冷蔵庫より愛をこめて》でデビュー,1979年,《ナポレオン狂》で直木賞,同年,《来訪者》で第32回日本推理作家協会賞短編部門,1995年,第29回吉川英治文学賞を《新トロイア物語》で受賞。ブラック・ユーモア風の短編小説を得意としている。ほかに《だれかに似た人》《夜の旅人》《安土城幻記》など。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「阿刀田高」の意味・わかりやすい解説

阿刀田高
あとうだたかし
(1935― )

作家。東京生まれ。早稲田(わせだ)大学仏文科卒業。1978年(昭和53)処女短編集『冷蔵庫より愛をこめて』を刊行。同年、短編『来訪者』によって日本推理作家協会賞を、ついで短編集『ナポレオン狂』によって1979年、第81回の直木賞を受賞した。現代生活のミステリー白昼夢を軽妙な都会的な筆致で描き、風刺と「おち」の効いたショート・ショート風の短編を得意とするブラック・ユーモリスト。『ギリシア神話』や『ガリバー旅行記』などの古典主題にした鑑賞読本風の作品もある。

厚木 淳]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「阿刀田高」の解説

阿刀田高 あとうだ-たかし

1935- 昭和後期-平成時代の小説家。
昭和10年1月13日生まれ。国立国会図書館勤務のかたわら,コラム,SF,ミステリーをかく。昭和54年「来訪者」で日本推理作家協会賞,「ナポレオン狂」で直木賞。平成7年「新トロイア物語」で吉川英治文学賞。エスプリにとむブラック-ユーモア風の短編を得意とする。19年日本ペンクラブ会長。東京出身。早大卒。作品に「冷蔵庫より愛をこめて」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android