阿久悠(読み)アクユウ

デジタル大辞泉 「阿久悠」の意味・読み・例文・類語

あく‐ゆう〔‐イウ〕【阿久悠】

[1937~2007]作詞家・小説家。兵庫の生まれ。本名、深田公之ひろゆき。広告代理店勤務、放送作家を経て作詞家となる。代表作は「また逢う日まで」「ジョニィへの伝言」「勝手にしやがれ」「津軽海峡冬景色」など。また小説も手がけ、「瀬戸内少年野球団」などを執筆

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「阿久悠」の意味・わかりやすい解説

阿久悠
あくゆう

[生]1937.2.7. 兵庫
[没]2007.8.1. 東京,港
作詞家,作家。本名深田公之。兵庫県の淡路島に生まれ,1959年に明治大学文学部を卒業して広告代理店に入社。コマーシャル制作,番組企画などに携わった。1965年に退職して放送作家として独立。1968年から作詞家として活動を始めた。演歌からポップスまで幅広く手がけ,生涯 5000曲を作詞したといわれる。1971年に尾崎紀世彦が歌った『また逢う日まで』で日本レコード大賞を初受賞したのち,『北の宿から』(1976,都はるみ),『勝手にしやがれ』(1977,沢田研二),『UFO』(1978,ピンク・レディー),『雨の慕情』(1980,八代亜紀)と受賞を重ね,ヒット曲を次々と発表した。テレビジョンのオーディション番組『スター誕生!』では,企画,審査員を務め,同番組から桜田淳子,山口百恵,小泉今日子らが誕生した。小説家としては,『瀬戸内少年野球団』(1979),「隣のギャグはよく客食うギャグだ」(『喝采』所収,1988)が直木賞候補となり,『殺人狂時代 ユリエ』(1982)は横溝正史賞を受賞した。1997年菊池寛賞,1999年紫綬褒章,2007年旭日小綬章を受けた。

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百科事典マイペディア 「阿久悠」の意味・わかりやすい解説

阿久悠【あくゆう】

作詞家。本名深田公之(ひろゆき)。兵庫県出身。明治大学文学部日本文学専攻卒業。1964年に〈阿久悠〉のペンネームでテレビ番組の台本を書き始める。1965年には田辺昭知(しょうち)とザ・スパイダースの《フリフリ》のB面《モンキー・ダンス》で作詞家としてデビュー。1994年日本音楽著作権協会評議員会議長。代表作は《白いサンゴ礁》《また逢う日まで》《せんせい》《どうにもとまらない》《宇宙戦艦ヤマト》《北の宿から》《時の過ぎゆくままに》《青春時代》《津軽海峡・冬景色》《ペッパー警部》《舟唄》など多数。1979年には小説《瀬戸内少年野球団》で直木賞候補となる。
→関連項目尾崎紀世彦

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「阿久悠」の解説

阿久悠 あく-ゆう

1937-2007 昭和後期-平成時代の作詞家,小説家。
昭和12年2月7日生まれ。放送作家となり,昭和43年作詞をはじめる。「また逢う日まで」「北の宿から」「津軽海峡冬景色」などおおくのヒット曲を生む。54年小説「瀬戸内少年野球団」が直木賞候補となり,のち映画化された。平成元年兵庫エフエム会長。日本レコード大賞作詞賞など受賞多数。9年菊池寛賞。平成19年8月1日死去。70歳。兵庫県出身。明大卒。本名は深田公之(ひろゆき)。小説に「飢餓旅行」など。

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