阪中正夫(読み)さかなかまさお

日本大百科全書(ニッポニカ) 「阪中正夫」の意味・わかりやすい解説

阪中正夫
さかなかまさお
(1901―1958)

劇作家和歌山県生まれ。詩人を志したが岸田国士(くにお)を知り劇作に転じ、岸田主宰の雑誌『劇作』の同人となった。1932年(昭和7)雑誌『改造』募集の懸賞戯曲に『馬』が当選、以降『田舎(いなか)道』(1932)、『鯡(にしん)』(1933)、『赤鬼』(1935)などの諸作品を発表した。ユーモアのある作風で知られる。

水落 潔]

『半田美永編『阪中正夫集』(1979・ゆのき書房)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「阪中正夫」の解説

阪中正夫 さかなか-まさお

1901-1958 昭和時代の劇作家。
明治34年11月1日生まれ。長野県蚕業試験場に勤務後,詩人をこころざして上京,アテネ・フランセにまなぶ。大正末に岸田国士(くにお)に師事,戯曲に転じた。昭和3年「悲劇喜劇」に最初の戯曲「鳥籠(とりかご)を毀(こわ)す」を発表。7年「馬」が「改造」の懸賞に当選した。昭和33年7月24日死去。56歳。和歌山県出身。本名は正雄。

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