関料(読み)せきりょう

精選版 日本国語大辞典 「関料」の意味・読み・例文・類語

せき‐りょう ‥レウ【関料】

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の関料の言及

【関銭】より

…関所の通行料としての関銭という言葉は通行料徴収を目的とした関所が多く設置されてくる鎌倉後期にはみられず,時代の下った室町から戦国期にかけて関賃とともに関所通行料の一般的呼称として用いられている。関所の通行料の呼称としては関料,関手(せきて)が鎌倉後期に,それより少し古くは関米,あるいはこれと同義の升米(しようまい)が用いられている。このような通行料の早い例としては平安初期の838年(承和5)大輪田船瀬において,〈勝載(しようさい)料〉と称してその修築費にあてるため往来船舶から通行料が徴収されていたのが挙げられる。…

【駄別銭】より

…同様のものに馬足役,駄口米がある。中世においては,交通の要衝や京都などの都市の入口に関所がおかれ,関料が課された。これは交通機関の使用料や,治安警備費の徴収に由来するが,中世中後期以後は領主などの得分徴収のために濫設された。…

【漂泊民】より

…他方,漂泊民,遍歴民は,その本拠とする(とまり),渡し(わたし)やなどをはじめ,山野河海,道などの場で〈道切り〉を行い,通行する人々から〈手向け〉初穂を要求することがあった。この行為が公認された場合,そこは関となったのであり,中世の関で関料を徴収しえたのは,勧進上人をはじめとするこうした遍歴民自身だったのである。関料が橋や港湾,寺社などの修造のために使用された理由の一つも,ここに求められる。…

※「関料」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」