関内(読み)かんだい

精選版 日本国語大辞典 「関内」の意味・読み・例文・類語

かん‐だい クヮン‥【関内】

[1] 中国で、函谷(かんこく)関以西の地。陝西省の渭水盆地一帯をいう。関中
[2] 〘名〙 幕府の直轄領幕府領
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉四「当所銀山の儀は御関内(クヮンダイ)の地なるが故に」

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日本歴史地名大系 「関内」の解説

関内
かんない

[現在地名]中区みなと町一―六丁目・真砂まさご町一―四丁目・尾上おのえ町一―六丁目・常盤ときわ町一―六丁目・住吉すみよし町一―六丁目・相生あいおい町一―六丁目・太田おおた町一―六丁目・弁天通べんてんどおり一―六丁目・南仲通みなみなかどおり一―五丁目・ほん町一―六丁目・北仲通きたなかどおり一―六丁目・元浜もとはま町一―四丁目・海岸通かいがんどおり一―五丁目・日本大通にほんおおどおり横浜公園よこはまこうえん山下やました

東北を海、西を大岡おおか川、西南派大岡はおおか川、南をほり川に囲まれた旧横浜村・横浜新田太田屋おおたや新田に造成された外国人居留地と日本人町の総称

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「関内」の意味・わかりやすい解説

関内
かんない

横浜市中区の北部地区。JR根岸(ねぎし)線(関内駅)から北東へ、海岸の埠頭(ふとう)地区へ広がる市街地。1854年(安政1)に日米和親条約の調印地となったのをはじめ、横浜開港(1859)後は埠頭をはじめ、貿易(税関商社)、行政(県庁、市役所、外国公館)、金融(銀行)などの諸機関が集中して横浜の中心街区をなす。地名の由来は、開港当初外国人と攘夷(じょうい)武士の摩擦を恐れた幕府が、貿易諸機関や外国人居留地のあったこの地区周辺の水路橋畔(きょうはん)に黒門の関所を設けて出入りを調べたことによる。埠頭近くを中心に日米和親条約締結記念碑や開国旧跡の神奈川運上所跡(神奈川県庁)、横浜町会所跡(横浜市開港記念会館)、英一番館跡(シルクセンター)、横浜開港資料館が集まり、日刊新聞発祥地、電信創業地、英語教授ヘボン博士宅跡など文明開化の旧跡が多く、日本大通り、横浜公園、横浜スタジアムもある。市営地下鉄関内駅、横浜高速鉄道みなとみらい線の日本大通り駅がある。

[浅香幸雄]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「関内」の意味・わかりやすい解説

関内
かんない

神奈川県東部,横浜市中区にある市の中心地区。 JR根岸線関内駅を中心に,横浜港にかけての一帯。砂州にいだかれた入江であったが,幕末の開港にあたり付属施設や外国人居留地として埋立てられ,3方を川や掘割りに囲まれ日本人の出入りが制限されたことから名称が生じた。北西部の本町通りや海岸通りには金融機関や商社が多く,明治末に建造された横浜正金銀行本店の建物は神奈川県立歴史博物館になり,史跡,重要文化財に指定されている。中央に税関,県庁,横浜公園,市役所などがあり,東部の山下町には中華街,マリンタワーがある。海岸には山下埠頭,大桟橋埠頭,新港埠頭が続き,氷川丸の係留される山下公園がある。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「関内」の解説

関内(かんだい)

関中(かんちゅう)

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