間田(読み)かんでん

精選版 日本国語大辞典 「間田」の意味・読み・例文・類語

かん‐でん【間田】

〘名〙 植付けをしない田。持主のない田。または、荘園制下で名田以外の人給田。わきの田。
※摂津今西文書‐文治五年(1189)三月・摂津垂水西牧榎坂郷田畠取状「間田一反小」 〔礼記王制

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デジタル大辞泉 「間田」の意味・読み・例文・類語

かん‐でん【間田】

荘園で、名田みょうでんに編成されず、領主荘官に給与して年貢公事を免除した田地余田
植え付けをしていない田。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「間田」の意味・わかりやすい解説

間田
かんでん

荘園制のもとにおいて,名田以外の持主のない田をいう。間は空閑地の閑に通じるという。荘園制のもとでは,無主地原則として領主のものとされる荘園の慣習法から,間田に荘園領主直属地という意味が生じ,領主はしばしばこれを荘官らに給与して年貢,公事などを免除した。また,無主地から,捨田や見捨地などの悪田の意味をも生じ,ここには原則として公事がかからず,年貢だけを納める一色田となるのが普通であった。

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