間柱(読み)あいばしら(英語表記)stud

翻訳|stud

精選版 日本国語大辞典 「間柱」の意味・読み・例文・類語

あい‐ばしら あひ‥【間柱】

〘名〙 茶室で、下地窓がある壁面真ん中に立てる竹の柱。壁の補強野趣を出すためで、千利休が考案したもの。力竹(ちからだけ)

ま‐ばしら【間柱】

〘名〙 主要な柱と柱の間に立てる小柱。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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デジタル大辞泉 「間柱」の意味・読み・例文・類語

ま‐ばしら【間柱】

柱と柱との間に立てる小さい柱。壁下地を構成する木摺きずりなどを取り付けるために立てる。

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改訂新版 世界大百科事典 「間柱」の意味・わかりやすい解説

間柱 (まばしら)
stud

建築の軸組で柱と柱との間が大きく,壁の仕上材または下地の構造材が渡せないとき,柱の中間に補足して立てる垂直の構造部材。柱の二つ割または三つ割に相当する長方形断面が多い。引張りに抵抗する細筋かいはこの間柱を欠き込んで釘打ちされたり,溶接されることでその耐力壁としての強さが倍加するが,太筋かいの場合は間柱は寸断されることになる。断面が大きい柱と梁や桁で軸組の主要部をつくり,間柱で間を埋めるのでなく,土台をのぞく骨組みをすべて長方形断面の板間柱だけで組んで,板繫ぎや板方杖の釘打ちで補強する建て方がある。この方法で土台も板間柱と同寸を用い,間柱の周囲を枠で囲ってパネル状の壁にしたのが枠組壁工法で,2インチ×4インチの部材を使うツーバイフォー工法はその代表である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「間柱」の意味・わかりやすい解説

間柱
まばしら
stud

柱の間に取付ける補助的な小柱で,直接に垂直荷重を支えるのではなく,壁体構成のため,壁下地を取付けるための下地材。柱と柱の間が離れており,壁仕切りや壁下地材が渡せないときに用いる。木造真壁造では貫 (ぬき) と組んで力骨とする。洋風大壁造では,柱の2つ割,3つ割程度の小柱を使う。鉄骨造では,普通,耐風上,形鋼またはラチス状の間柱を用いる。

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リフォーム用語集 「間柱」の解説

間柱

大壁造の場合に、柱と柱の間に取り付けられる壁下地用の垂直材で、柱のように上部の荷重を負担する部材ではない。木造の場合は、柱を2等分、または3等分した大きさのものを40~50cm間隔程度に取り付けられることが多い。

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世界大百科事典(旧版)内の間柱の言及

【柱】より


[日本]
 日本建築では,二階建ての場合など構造上,一,二階を1本で通す通(とおし)柱と,一階と二階を別々に立てる管(くだ)柱とに区別する。また柱と柱の間で,壁下地を取り付けるために立てた小柱を間(ま)柱という。使用する場所によって名称が異なり,外回りの側(かわ)柱と,それより1間内側の入側(いりかわ)柱,身舎(母屋)(もや)・庇(ひさし)の別があるときはそれぞれ身舎(母屋)柱・庇柱,そのほか裳階(もこし)柱,向拝柱,門や塀における本柱と控柱などといい,同じ側柱でも隅柱とそれ以外の平柱を区別する。…

※「間柱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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