間ノ岳(読み)あいのたけ

精選版 日本国語大辞典 「間ノ岳」の意味・読み・例文・類語

あい‐の‐たけ あひ‥【間ノ岳】

(「あいのだけ」とも)
[一] 長野静岡山梨の三県境にある赤石山脈北部の山。北岳農鳥(のうとり)岳とともに白根山白根三山)を形成する日本第四位の高峰標高三一八九メートル。
[二] 静岡・長野の県境にある塩見岳別名。赤石間ノ岳。

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デジタル大辞泉 「間ノ岳」の意味・読み・例文・類語

あい‐の‐たけ〔あひ‐〕【間ノ岳】

長野・静岡・山梨の県境、赤石山脈の主峰北岳農鳥のうとりの間にある山。標高3189メートルで日本第4位の高峰。

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改訂新版 世界大百科事典 「間ノ岳」の意味・わかりやすい解説

間ノ岳 (あいのたけ)

赤石山脈北東部,山梨県南アルプス市,南巨摩郡早川町と静岡市の境にある山。標高3189m。日本第4位の高峰。山名は,白根三山の中間にあることによる。間ノ岳は,東西方向に複背斜構造をあらわす白根層群(白亜系)とこれをおおう赤石層群(白亜系)の砂岩層からなる。頂上部付近は,前輪回の低起伏面の特色をとどめており,頂上の南南東方向の尾根には,雪食作用による二重山稜(稜線平行に並ぶ)が発達している。間ノ岳の東方の細沢,北東の滝ノ沢,北西の右俣沢,南西の三国沢などの上流部には,更新世の氷期の最大拡張期に形成された小規模の谷氷河(延長1.5~2.5km,細沢では標高1900m付近まで流下)と,最終後退期に形成されたカール地形が発達している。間ノ岳山頂南西から三国沢と農鳥沢出合付近に至る斜面(標高2600~3050m)には,カールが崖錐でおおわれた凹型斜面が発達している。
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百科事典マイペディア 「間ノ岳」の意味・わかりやすい解説

間ノ岳【あいのだけ】

山梨県,静岡県の境,赤石山脈の北部にある山。標高3190m。日本第3位の高山で北岳農鳥岳(のうとりだけ)とともに白根三山と呼ばれる。古生層からなり,大井川,早川の源流部である。東斜面,北斜面にはカール状地形,南東斜面にアラ沢の大崩壊がある。
→関連項目日本百名山南アルプス国立公園

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「間ノ岳」の意味・わかりやすい解説

間ノ岳
あいのたけ

赤石山脈(あかいしさんみゃく)(南アルプス)北部の山。山梨、長野、静岡の3県境に位置する。標高3190メートルで、日本第3位の高峰。北岳と農鳥岳(のうとりだけ)の間に位置し、この3山を白根三山または単に白根山ともよぶ。雄大な山容をもち、小規模ながら二つのカール(圏谷(けんこく))をもつことで知られる。また、夜叉神(やしゃじん)峠からの展望は雄大である。登山には、野呂(のろ)川上流の広河原(ひろがわら)から北岳経由のもの、奈良田(ならだ)から農鳥岳経由のものが一般的である。

[吉村 稔]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「間ノ岳」の意味・わかりやすい解説

間ノ岳
あいノだけ

山梨・静岡県境にある日本第4の高山。赤石山脈北部にある。標高 3190m。北岳,農鳥 (のうとり) 岳とともに白根三山と呼ばれる。小規模なカールをもつ。

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事典・日本の観光資源 「間ノ岳」の解説

間ノ岳

(山梨県南アルプス市・南巨摩郡早川町・静岡県静岡市葵区)
白根三山」指定の観光名所。

間ノ岳

(山梨県南アルプス市・南巨摩郡早川町)
山梨百名山」指定の観光名所。

間ノ岳

(山梨県・静岡県)
日本百名山」指定の観光名所。

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