出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
中世の長者(地方武士,土豪など)屋敷の門前にひろがる付属耕地(畠の場合は門畠(もんぱく)という)。〈かどた〉ともいう。屋敷を遠くはなれた山田などと対置される。通例は水利条件がよく地味が豊かで,《田植草紙》などの歌謡にも長者殿の門田の稲の豊かな収穫のさまが歌われている。春先には苗代田がしつらえられることも多い。荘園領主や国衙の検注の対象からはずされ,したがって年貢・公事(くじ)が免除されるのが通例で,地頭などの武士は広大な門田,門畠を囲い込んで,領主権を強化しようとつとめた。日本各地における〈カド〉の用例として(1)農家の前庭,宅地内の作業場,作物乾燥場,(2)戸外,オモテ,(3)1セットになった墓地と屋敷の全体,(4)完全な成員権をもつ村の一軒前,(5)屋号,などの意味が採集される。ここからみてカドは古くは〈住居を中心とした一区画の屋敷地〉ないしは〈屋敷および付属の耕地からなる一単位の農場〉の意であったと推測され,カドタとはそのようなカドの田を意味したと思われる。
執筆者:大山 喬平
→門田(もんでん)
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
「もんでん」とも。中世の地方武士・土豪の居館周辺に広がる付属耕地。一般に水利条件がよく地味も豊かであり,屋敷から離れた田と対置される。荘園領主や国衙の検注の対象からはずされるため,年貢・公事(くじ)が免除されるのがふつう。地頭などの武士は周辺の土地を門田として囲いこみ,領主権を強化しようとした。畠の場合は門畠(もんばく)という。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報
…屋敷を遠くはなれた山田などと対置される。通例は水利条件がよく地味が豊かで,《田植草紙》などの歌謡にも長者殿の門田の稲の豊かな収穫のさまが歌われている。春先には苗代田がしつらえられることも多い。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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