門村(読み)かどむら

日本歴史地名大系 「門村」の解説

門村
かどむら

[現在地名]岩泉町門

川の上流、袰綿ほろわた村・穴沢あなざわ村の西に位置する。北に穴目あなめヶ岳(一一六八・一メートル)、西に三巣子みすこ(一一八一・九メートル)上明神かみみようじん(一一一八・二メートル)などの高山がそびえ、小川が中央を北西から南東に流れる。小本おもと街道と国境くにざかい峠を越え江刈えかり(現岩手郡葛巻町)を通って葛巻くずまき(現同上)に至る道(現新小本街道)の分岐点にあたる。正保国絵図に村名がみえ、高一五七石余。元禄十郡郷帳による〆高は田方一二石余・畑方二八九石余、当村に藪川やぶかわ(現岩手郡玉山村)が入るとある。安永五年(一七七六)の宮古代官所支配高帳(小笠原文書)では高三二八石余、うち一四石余は川欠け永代荒地、残り三一三石余のうち二六三石余は蔵入地で、五〇石は葛巻善右衛門給地であった。初め葛巻氏は当地に高二五〇石を知行するが、寛延二年(一七四九)に没収。

門村
かどむら

[現在地名]盛岡市門

南流する北上川東岸に位置し、同川沿いに遠野街道が通る。東はたたら(三九〇・五メートル)を隔てて川目かわめ村、北はちようもり(二二四・九メートル)を隔てて安庭あにわ村。かつては鹿渡村と記し、のちに岩手郡の入口に位置することから門村と書いたという。寛永一八年(一六四一)の検地高一四四石余(「検地高目録写」県立図書館蔵)。正保国絵図には門村、一一六石余とある。

門村
かどむら

[現在地名]加美町門村

大袋おいぶくろ村の南、杉原すぎはら川中流域西岸に位置し、西は山。慶長国絵図に村名が記載される。正保郷帳では田方八二石余・畑方四〇石余、幕府領。延宝五年(一六七七)検地帳(門村区有文書)では高一四四石余・反別一五町三反余、山手銀二四匁・鉄砲役銀三匁。天保郷帳では高一四六石余。旧高旧領取調帳では幕府領。明治四年(一八七一)の戸数三五(「村々高并戸数控帳」宮崎家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android