長雨・霖(読み)ながめ

精選版 日本国語大辞典 「長雨・霖」の意味・読み・例文・類語

ながめ【長雨・霖】

〘名〙 (「ながあめ」の変化した語) 長く降り続く雨。和歌では、多く、「眺め」に掛けて用いる。
書紀(720)推古三一年一一月(岩崎本訓)「春より秋に至るまでに、霖雨(ナカメ)して大きに水あり」
伊勢物語(10C前)一〇七「つれづれのながめにまさる涙河袖のみひちて逢ふよしもなし」

なが‐あめ【長雨・霖】

〘名〙 幾日にもわたって降り続く雨。ながめ。淫雨(いんう)。霖雨(りんう)。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
源氏(1001‐14頃)帚木「ながあめ、はれ間なき頃」

なが‐さめ【長雨・霖】

〘名〙 ながい間降り続く雨。ながあめ。
太平記(14C後)三一「五月の霖(ナガサメ)水増りて押流されぬ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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