長野峠(読み)ながのとうげ

日本歴史地名大系 「長野峠」の解説

長野峠
ながのとうげ

きようヶ峰(八一九・三メートル)布引ぬのびき山地笠取かさとり(八二八メートル)との間の鞍部にあり、北長野を通る伊賀街道の峠である。「勢陽雑記」には「津より長野村へ行程五里、長野村より伊州阿波村へ山越二里。往還の駅路、長野峠といふ難所有り」と説明されている。古くから伊賀、あるいは大和と伊勢を結ぶ街道の峠であったが、江戸時代になって藤堂氏が伊勢と伊賀にまたがって封ぜられてからは、津藩の主要街道として交通量が多くなった。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「長野峠」の意味・わかりやすい解説

長野峠
ながのとうげ

三重県北部,津市伊賀市の境にある峠。標高 496m。布引山地北部を越えて津と上野を結ぶ伊賀街道上に位置し,古くから交通の要地として知られた。特に江戸時代,伊勢国伊賀国にわたって所領を有した安濃津藩にとっては重要で,改修が重ねられた。現在,街道は奈良津線と呼ばれる主要県道となっており,峠には長野トンネルが通じる。

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事典・日本の観光資源 「長野峠」の解説

長野峠

(三重県伊賀市)
伊賀のたからもの100選指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の長野峠の言及

【美里[村]】より

…中世,布引山地の山並みに城を構えた長野氏は一帯に勢力を扶植し,室町幕府奉公衆にもなっている。笠取山と経ヶ峰の鞍部にある長野峠は,伊勢と伊賀や大和とを結ぶ要衝で,近世には伊勢の津と伊賀の上野を結ぶ伊賀街道が津藩領の幹線道路であった。北長野は峠下の宿場として旅籠(はたご)や茶屋が軒を並べ,にぎわった。…

※「長野峠」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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