鑑(漢字)

普及版 字通 「鑑(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 22画

(異体字)鑒
22画

[字音] カン
[字訓] かがみ・みる・いましめ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は監(かん)。監は盤に水を盛り、顔容を水鑑として映す意で、鑑の初文。金文の鑑の銘には監を用いる。〔説文〕十四上に「大なり。一に曰く、監、以て水をに取るべし」という。監諸は方諸。〔淮南子、天文訓〕の〔許慎注〕に「方陰燧、大蛤なり。熟(よ)くして熱せしめ、なる時、以てに向へば、下に則ち水生ず。銅盤を以て之れを受くれば、水下ること數なりと。先師の然り」という。氷台で火を取るという陽燧に対して、陰燧の説があったのであろう。

[訓義]
1. かがみ、かがみにうつす。
2. みわける、てらす、かんがえる。
3. いましめる、手本とする。
4. はち、水盤。

[古辞書の訓]
名義抄〕鑑・ カカミ・カガミル・ミル・テラス・キヨシ・シルス・ツハヒラカ 〔立〕鑑・監 カカミ・カカム・カカミミル・ミル・テラス・アキラム・モラス・カムラ・シルス・カカミル

[語系]
鑑keam、(鏡)・景kyang、また光kuang、煌huangはともに声義に通ずるところがあり、一系の語である。

[熟語]
鑑機鑑許・鑑悟鑑査鑑裁鑑察・鑑止鑑識・鑑諸・鑑賞・鑑照鑑燧・鑑達・鑑定・鑑・鑑念鑑寐鑑別・鑑臨
[下接語]
逸鑑・印鑑・殷鑑・永鑑・睿鑑・円鑑・淵鑑・遠鑑・火鑑・亀鑑・機鑑・鏡鑑・恵鑑・啓鑑・玄鑑・古鑑・弘鑑・光鑑・考鑑・降鑑・国鑑・才鑑・裁鑑・事鑑・賞鑑・神鑑・宸鑑・審鑑・図鑑・水鑑・省鑑・清鑑・聖鑑・精鑑・前鑑・藻鑑・達鑑・通鑑・天鑑・洞鑑・年鑑・氷鑑・品鑑・俯鑑・風鑑・宝鑑・法鑑・民鑑・明鑑・銘鑑・門鑑・幽鑑・霊鑑

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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