錠口(読み)じょうぐち

精選版 日本国語大辞典 「錠口」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ぐち ヂャウ‥【錠口】

〘名〙 (「錠」は「鎖(ジャウ)」の当て字)
牢屋、蔵などの錠の施された箇所。錠前を取り付けた部分。
※禁令考‐後集・第一・巻二(1756)「預囚人出入之節、開閉仕、錠口等時々相改候」
将軍大名貴族などの邸宅で、表と奥との境に設けられた出入り口内外から錠がおろされていたところからいう。江戸城内錠口には、御錠口衆、御錠口詰などが詰め、出入の奥女中その他を監視した。御錠口。
※談義本・世間万病回春(1771)三「すべて公館大家には奥表の掟(デウ)口に立合の封印付て」
江戸幕府職名の一つ。大奥の御錠口を守衛した女中。中臈などから任命された。御錠口。御錠口番。錠口番。
※御老女衆記‐大奥女中分限(古事類苑・官位六三)「御本家 御錠口五人」

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デジタル大辞泉 「錠口」の意味・読み・例文・類語

じょう‐ぐち〔ヂヤウ‐〕【錠口】

錠を取り付けた箇所。
将軍・大名などの邸宅で、表と奥との境にあった出入り口。内外から錠がおろされていた。御錠口おじょうぐち
江戸幕府の職名。大奥の錠口を守衛した女中。錠口番。

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