(読み)やっとこ

精選版 日本国語大辞典 「鋏」の意味・読み・例文・類語

やっとこ【鋏】

〘名〙 針金や板金・鍛造材料などをはさむのに用いる工具。鋼鉄製で釘抜きに似た形をしており、はさむ物によってさまざまなはさみ口がある。やっとこばさみ。はし。やとこ。えいとこ。
※雑俳・柳多留‐一四五(1837)「やっとこの図ぬけを遣ふ鼈甲屋」

やとこ【鋏】

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デジタル大辞泉 「鋏」の意味・読み・例文・類語

はさみ【×鋏/剪刀】

《「挟み」と同語源》
物を2枚の刃で挟んで切る道具。「裁ち―」「花―」
(鋏)切符などに穴をあけたり切り込みを入れたりする道具。パンチ
(「螯」 「鉗」とも書く)カニ・エビなどの節足動物の脚の、物をはさむような形に発達した部分。これをもつ脚を鉗脚かんきゃくという。
じゃんけんで、ちょき
[下接語](ばさみ)かな紙鋏から鋏・刈り込み鋏木鋏裁ち鋏つめ切り鋏握り鋏花鋏
[類語]裁ち鋏木鋏糸切り鋏花鋏握り鋏

やっとこ【×鋏】

鉄製の工具の一。先の合わせが平たくなっていて、針金・板金、また、熱した鉄などをはさんで持つようにしたもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「鋏」の意味・わかりやすい解説


はさみ

相対する二枚の刃を摺(す)り合わせて、物を挟み切る道具。『倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』(931~938ころ)の容飾具と鍛冶(かじ)具に鉸刀(こうとう)(波左美)とあり、裁縫具としては剪刀(せんとう)(毛乃多知加太奈(ものたちかたな))があげられている。江戸前期の『和漢三才図会』(1712編纂)には、百工具として鋏(かなはし)、鉸刀(かなはさみ)、容飾具に剪刀(はさみ)、女工具に剪刀(ものたち)が出ているが、鋏(かなはし)と剪刀(ものたち)はいわゆる「はさみ」ではない。鋏は元来、鍛冶で焼鉄を挟んで持つ「かなはし」をさしており、今日のような鋏をさすようになったのは、明治末になってからである。剪刀(ものたち)は小刀のようなもので、直線裁ちの和服の裁断には、その材料からいっても、裁ち板の上に布を置いて、小刀で裁つほうが便利であった。したがって、この時代のはさみとしてあげられるのは、鉸刀(かなはさみ)と剪刀(はさみ)の2種である。

 鋏は「てこ」の原理を応用したもので、支点の位置によって元支点型、中間支点型、先支点型の三つに分けられる。(1)元支点型は握り鋏とか、和鋏といわれる型のもので、U字型に曲げられた「ばね」のところが支点となっている。江戸時代までは、この型の鋏が主であった。(2)中間支点型は一般に裁ち鋏とか羅紗(らしゃ)切りといわれる型のもので、支点の位置を変えることによって、用途に対応したものができる。すなわち、刃を長くすれば1回に長く切れ、短くすれば1回に切る力が強くなる。(3)先支点型は葉巻用、採果鋏、押切り鋏など特殊なものである。

[岡野和子]

歴史

鋏の最古の遺物としては、紀元前1000年ごろギリシアでつくられた鉄製のものがある。元支点型の握り鋏と同型のもので、主として羊毛刈り用であった。ローマ時代、前27年の遺物とされる鉄製の鋏は中間支点型で、洋鋏の形状のものである。日本最古の鋏は7世紀の古墳から発掘されている。奈良県の珠城山(たまきやま)古墳の出土品で、元支点型であるが、支点が8字形に交わっている。洋鋏と和鋏を折衷した握り鋏のようなものである。

 もともと鋏は中国渡来のものと推定されているが、これと同型のものが、中国洛陽(らくよう)付近の前漢時代の墓から出土している。ギリシアの鋏と同型のものは、四川(しせん)省の六朝(りくちょう)時代(3世紀初めから6世紀末)前半の墓からの出土品として一例みられるにすぎない。唐代(618~907)になると中間支点の洋鋏型のものが現れる。正倉院宝物にある金銅剪子はこの型のもので、長さ22センチメートル、儀礼的な、装飾性の強いもので、中国製と思われる。

 隋(ずい)・唐の衣服を移入した飛鳥(あすか)・奈良時代には、裁縫技術とともに、大陸から帰化した鍛冶工などによって鋏がもたらされたと推察される。当時の衣服は襟回りやわきの下などに湾曲線があり、正倉院の仏幡(ぶつばん)、褥(じょく)などには曲線の繊細な花形などの裁縫がみられるので、裁断に用いられた鋏または小刀が、優れた性能をもっていたと思われる。しかし、これらは朝廷や貴族を中心とする人たちのもので、庶民衣服のためには小刀が使われた。鎌倉鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)には北条政子(まさこ)所用の鋏がある。後白河(ごしらかわ)法皇から源頼朝(よりとも)に賜ったという菊の御紋入りのU字型の握り鋏で、この型としては最古のものである。化粧具の一つで、髪切りに用いたものと思われる。また室町時代のものとして、熊野速玉(くまのはやたま)大社(和歌山県)に、他の化粧具とともに手箱に収められた青銅作り、15センチメートルの長さの握り鋏がある。これは1390年(明徳1)に献進されたものである。この型の鋏は中国では宋(そう)時代に、ヨーロッパでは羊毛刈りを除いては18世紀を最後として姿を消すが、日本では現在もなお多く使われているので、和鋏という名称が定着した。

 江戸時代のものとしては、久能(くのう)山東照宮神宝に徳川家康遺品の鋏がある。藤原信吉作と銘打った握り鋏には、とくに日本鋏と記載されている。このほか、中国系高麗(こうらい)鋏の燭台芯(しょくだいしん)切り鋏、南蛮渡来とされるスペイン製の洋鋏がある。室町時代に発生した伝統的文化の一つ、いけ花は鋏とかかわりが深い。池坊(いけのぼう)では現在でも他の流派と異なる鋏を用いているが、これは正倉院の鋏に似た「かなはし」型のものである。握りから切刃までの距離が長く、てこの原理から切る力が非常に強い。江戸中期におこった古流は、中国系の種子島(たねがしま)鋏や高麗鋏の影響を受け、柄(え)にある二つの指輪を大きくしたものを用いた。江戸時代になると、いけ花用のほか、植木職、髪結い、呉服屋の需要にこたえて、いっそう鋏の生産が盛んとなった。1692年(元禄5)刊の『諸国買物調法記』には、京都の小刀鋏鍛冶が紹介され、江戸後期には播州(ばんしゅう)、越後(えちご)、美濃(みの)、越前(えちぜん)などで専業化された。その後、西洋医学の外科鋏が輸入され、明治維新後の断髪令により理髪鋏の製作に拍車がかかった。明治時代になると服装の洋風化に伴い、羅紗鋏が導入された。1877年(明治10)ごろにはメリケン鋏に倣って、日本でも製作されるに至った。明治初期には衣服の裁断用として、ものだち刃、裁ちもの包丁、裁ち鋏(握り鋏)、木綿鋏などが用途に応じて使い分けられたが、和服裁縫の裁断にもしだいに羅紗切り鋏が取り入れられたために、大正時代には裁ち板のかわりに紙のへら台が使われるようになった。

[岡野和子]

種類

現在、家庭用の鋏として使われるものを用途別に分類すると、裁縫具として握り鋏、裁ち鋏、ピンキング鋏、ボタンホール鋏、刺しゅう鋏。化粧・理容具として梳(す)き鋏、甘皮鋏、眉毛(まゆげ)切り鋏、爪(つめ)切り鋏、理髪鋏。園芸用として花鋏、剪定(せんてい)鋏、植木鋏があり、そのほか、事務鋏、子供用工作鋏、調理用鋏などがある。握り鋏は裁ち物用として15~21センチメートルのものであったが、現在は糸切り用として9~12センチメートルのものが多い。刃が行き過ぎて手を痛めないための段は、明治時代になってくふうされたものである。裁ち鋏は厚地の毛織物の裁断に適している。サイズは21~32センチメートルまであり、家庭用は21~25センチメートル、職業用としては27~32センチメートルの長いものが用いられる。小型のものは洋鋏(指輪の大きさが左右同じ)といわれる。乙女鋏は事務用鋏と同じつくりであるが、一方の輪が大きく、一見裁ち鋏に似ている。型紙切りなどに使われる。なお左利き用として、専用の総左鋏や、柄のみ左手用のものもつくられている。

[岡野和子]

製法

握り鋏

1本の軟鉄の丸棒の両端を加熱し、たたいて鋼(はがね)をつけ、刃の形にし、中央部はつぶす。焼入れ、磨きをして仕上げ、最終の刃付けまでをする。最後に中央部をぐっと曲げてU字の鋏が完成する。

[岡野和子]

裁ち鋏

ヨーロッパの鋏は柄から刃先まですべて鋼でつくるが、日本の裁ち鋏は、鍛冶の伝統を生かして、鋼と軟鉄を複合してつくる。柄には鋳物を用い、これに複合鋼材を溶接し、型打ちして鋏の形をつくり、研磨焼入れして仕上げる。最近はオールステンレス、複合ステンレス、ステライトコバルトを主成分にした合金)のものができている。

 鋏の産地としては、握り鋏は兵庫県小野市が大きなシェアを占めている。1806年(文化3)森町惣兵衛(そうべえ)がこの地でつくりだしたという。裁ち鋏は、廃刀令で暇になった東京の刀鍛冶がつくりだしたのが始まりで、今日も高級品は東京およびその周辺でつくられている。

[岡野和子]

良否の見分け方

握り鋏

(1)先端がぴったりとあうこと。このためには裏すきと反りが必要とされる。(2)ストッパーとしての段がしっかりと鋼でできていること。(3)腰の幅が広く、厚さが薄いほどよい鋏で、軽く切れ、刃が食い違わない。そのほか、刃先角度が切るものに対して適切であり、刃先硬度が二枚ともほぼ同じで、切るものより硬いことが条件となる。

[岡野和子]

裁ち鋏

(1)開閉の調子がよいもの。鋏を静かに開閉してみて、元から先まで同じような感覚で、軽すぎず、重すぎないもの。(2)かしめ(二枚の刃がねじでとまっているところ)のがたつかないもの。刃を開ききった状態にして、支点の部分を押さえたときに、がたつきがなく、閉じるときにすり合わせの滑らかなもの。(3)刃裏の仕上げのていねいなものがよい。

[岡野和子]

扱い方・手入れ法

(1)小さな裁ち鋏で厚地やボール紙を切るなど、鋏の用途以外のものは切らないこと。(2)刃先の摩耗と錆(さび)を防ぐため、使用後はミシン油をしみ込ませた布でふき、ねじにはときどき油をさす。(3)水けは避けること。(4)テープ、糊(のり)など粘着物が刃裏についたら、ベンジンでふき取る。(5)研ぎは専門家に頼むこと。ねじも素人(しろうと)はいじらない。

[岡野和子]

『岡本誠之著『ものと人間の文化史33 鋏(はさみ)』(1979・法政大学出版局)』


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改訂新版 世界大百科事典 「鋏」の意味・わかりやすい解説

鋏 (はさみ)

相対する2枚の刃のすり合せにより,ものをはさみ切る道具。てこの原理を用いており,支点の位置により次の3種類に分類できる。(1)形態がU字状で腰のばねが支点になっている元支点型。和ばさみ,握りばさみと称され,糸切り等の細かな作業に用いられる。(2)2枚の刃を柄と刃の中間でねじにより組み合わせた中間支点型。ラシャ切りばさみ,理髪ばさみ,洋ばさみ等がある。刃と柄のバランスが用途に応じて対応でき,園芸ばさみは切断する力を強くするために柄を長くするが,裁ちばさみは切断距離を長くするために刃を長くする。(3)先支点型は,葉巻ばさみ,採果ばさみなどのように支点と力点が両端にあるもの。構造的に見ると,元支点型が1本の棒をU字状に曲げて作るのに対し,中間支点型,先支点型は複数のパーツの組合せで構成される。

青銅器時代には,すでにはさみが使われていたといわれる。また,旧約聖書の中にも羊の毛を刈り取るためのはさみに関する記載があるが,形態は明らかではない。現存する中では,古代ギリシアの青銅製のはさみが最古の資料の一つと考えられている。これはプサリスと呼ばれ,日本の握りばさみに似ている。ヨーロッパでは18世紀に至るまで,このタイプのはさみが織物のけば取りや羊の毛刈り等を中心に使われていた。日本には,6世紀ごろにギリシアから中国を経て伝えられた。奈良県珠城山(たまきやま)1号墳などから出土したものは,支点部分が状になっていて,中国のはさみの特色を備える元支点型である。また,正倉院の御物の中には,金銅剪子(せんし)と呼ばれる金属を切るはさみが残されており,日本における中間支点型のはさみとしては最も古い。文献の中では《和名抄》に鉸刀がはさみと記されており,平安時代には鍛冶具および容飾具として用いられていた。しかし容飾具としてのはさみは,《源氏物語》からもうかがえるように,女子の成年式である〈鬢除(びんそぎ)〉などの儀式用が主だったと思われる。庶民の生活用具として定着したのは江戸時代後期のことである。寛政年間(1789-1801)以降ははさみを作る専門の職人も現れ,生産量も増えた。布地の裁断のように長い距離を切るときには,もの裁ち刀と呼ばれる包丁に似た刃物を用いるのが一般的で,はさみは細部の始末や糸切り等に使われた。徳川家康の遺品の記録である《駿府御分物御道具帳》には4種類のはさみが記載されているが,その中で,U字状の握りばさみを〈日本ばさみ〉としており,この形態を日本独自のものとする認識は江戸時代以降のものと推定される。

 明治維新により欧米の生活様式が紹介され,洋服の仕立技術とともに,1874年にラシャ切りばさみが初めて輸入された。廃刀令により職を失った刀鍛冶職人たちは,これを手本にして,しかも日本刀のもつ切れ味を備え,日本人の手指に扱いやすい裁ちばさみの製造を行った。断髪令に伴い,理髪ばさみも同様にして国内で作られるようになった。輸入されたはさみは,いずれも中間にねじのある型式で,はさみの主流は中間支点型に移行した。1950年代後半には刃物用ステンレス鋼が開発されて,さびに強いはさみが普及するようになった。従来の鍛造によるものに加え,鉄板を打ち抜いて作る方式も採り入れられて,大量生産が可能になった。80年代には磁気を帯びないセラミック製のはさみが登場している。

 日本は,現在ではドイツに次ぐ世界第2位の刃物輸出国で,年間生産量は約300万丁に達している。ステンレス製の普及品は新潟県三条市,岐阜県関市で生産され,炭素鋼のはさみは大阪の堺市,兵庫県の三木市および東京が主産地である。種子島では,現在も伝統的な製法で種子島はさみが作られている。
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鋏 (はさみ)
chela

動物学用語。典型的には節足動物の一部の付属肢に見られる構造で,その末端節と次節が変形して形成される。末端節は可動指となり,次節の末端部が伸長した刀状の不動指との間でかみ合うようになっているもので,両指の対面する内縁には歯状の突起を備えていることが多い。カニ類,ザリガニ類の第1歩脚(鉗脚(かんきやく)cheliped)やサソリ類の第2肢(脚鬚(きやくしゆ)pedipalp)は,とくに強大なはさみを形成することが多い。カブトガニ類では第1肢(鋏角(きようかく)chelicera)および第2~5肢(歩脚),クモ類,サソリ類でも第1肢(鋏角),タナイス類では第2胸肢,クルマエビ類では第1~3歩脚がはさみになるなど,種類により異なる付属肢ではさみが形成されている。イセエビ類の第5歩脚,エビジャコ類の第1歩脚,端脚類の顎脚(がつきやく)などでは,次節末端の不動指が発達せず,末端節は次節の拡大した末端縁との間でかみ合うようになっており,擬鉗subchelaと呼ばれる。端脚類の顎脚やシャコ類の第2胸肢(捕脚raptorial leg),カマキリ類の第1歩脚は,末端節が次節の内縁とかみ合うようになった擬鉗状になっている。ハサミムシ類の尾端の尾鋏forcepsは尾葉が変化したものである。はさみは捕食,防御のほか,体表の掃除,卵の世話,巣穴造りなどいろいろな目的のために用いられている。テッポウエビ類では発音器ともなっているが,小石や貝殻片をつまんで巣穴の修復をするなどの巧妙な働きもする。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鋏」の意味・わかりやすい解説


はさみ
chela; pincer

おもに甲殻類のエビ,カニの第1胸脚が変形してできた鋏をさす。雌に比べて雄で特に大型化していることがあり,また左右で大きさの異なることがある(シオマネキなど)。また胸脚の第3対までが,小型の鋏となっているものもある(クルマエビなど)。サソリのいわゆる鋏は,頭部の第1付属肢の変形であり,カブトガニでは 6対の胸脚の先端がいずれも鋏状になり,雄ではそのうち第2対,第3対のものは把握器に変形するなど,鋏の語を広く解すれば,さまざまの場合がある。


はさみ

2枚の刃を交差させて物を切る道具。西洋ではヘレニズム時代から存在し,中国では前漢代のものが古いとされている。いずれもばねのついた握り鋏で,一般に西洋鋏といわれる型式はローマ時代以後,中国では唐代以後とされる。日本も古墳時代末期に握り鋏があったことは確実で,正倉院のものは西洋鋏型式である。


きょう

」のページをご覧ください。

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百科事典マイペディア 「鋏」の意味・わかりやすい解説

鋏【はさみ】

裁断用具の一つ。てこの原理を応用。U字形の握り鋏の類(和鋏もこの一種)は紀元前すでに羊毛の刈込に用いられたといわれるが,現在では8字形の洋鋏の類が広く使用されている。布地用には裁ち鋏があり,ピンキング鋏はぎざぎざに切って布端のほつれを防ぐ。料理鋏は魚のひれや鶏の手羽等を切るほかクルミ割り,栓(せん)抜き等も備える。医用・理髪用,また両手を使用する植木用・芝刈用など種類が多い。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【はさみ(鋏)】より

…相対する2枚の刃のすり合せにより,ものをはさみ切る道具。てこの原理を用いており,支点の位置により次の3種類に分類できる。…

【はさみ(鋏)】より

…末端節は可動指となり,次節の末端部が伸長した刀状の不動指との間でかみ合うようになっているもので,両指の対面する内縁には歯状の突起を備えていることが多い。カニ類,ザリガニ類の第1歩脚(鉗脚(かんきやく)cheliped)やサソリ類の第2肢(脚鬚(きやくしゆ)pedipalp)は,とくに強大なはさみを形成することが多い。カブトガニ類では第1肢(鋏角(きようかく)chelicera)および第2~5肢(歩脚),クモ類,サソリ類でも第1肢(鋏角),タナイス類では第2胸肢,クルマエビ類では第1~3歩脚がはさみになるなど,種類により異なる付属肢ではさみが形成されている。…

※「鋏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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