銚子[市](読み)ちょうし

百科事典マイペディア 「銚子[市]」の意味・わかりやすい解説

銚子[市]【ちょうし】

千葉県北東部の市。1933年市制。利根川最下流の右岸低地台地を占める。河口部にある中心市街は銚子港を中心に利根川水運の要地,漁師町として発展。総武本線,成田線,銚子電鉄が通じ,利根川に1962年完成の銚子大橋がかかる。銚子港は全国有数の漁港で,サンマ,イワシの水揚げが多い。水産加工と近世初期からの伝統ある醤油製造などの食品工業が盛んで,これだけで製造品出荷額の約90%(2003)を占めている。犬吠(いぬぼう)埼,南岸の屏風(びょうぶ)ヶ浦は水郷筑波国定公園に属する。南端に名洗港とかつて外川(とがわ)千軒といわれて栄えた外川港がある。東日本大震災で,市内において被害が発生。84.19km2。7万210人(2010)。

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世界大百科事典 第2版 「銚子[市]」の意味・わかりやすい解説

ちょうし【銚子[市]】

千葉県北東端の市。銚子半島市域が広がり,市街地は利根川河口に臨む。1933年市制。人口8万2180(1995)。近世初期に飯沼・外川地区に紀州の漁民が進出してイワシ漁業をおこし東廻海運の確立後は海洋航行の千石船と利根川をさかのぼる高瀬舟との積替港,また地元のしょうゆ水産物干鰯(ほしか)・〆粕(しめかす)などの発送地としてにぎわった。その後,東廻海運の江戸直行や明治末期の総武鉄道(現,総武本線),成田鉄道(現,成田線)の開通で河港は衰えた。

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