銀めっき(読み)ぎんめっき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「銀めっき」の意味・わかりやすい解説

銀めっき
ぎんめっき

金属材料の表面に薄い銀の層を付着させること、また付着した銀の薄層をいう。美しい外観、優れた耐食性、高い反射率、大きな電導度、金よりも安価なこと、などの特長により、装飾品、反射鏡、電気・電子機器部品、精密機械部品、洋食器などへのめっきとして広く用いられている。電気めっき法と化学めっき法とがある。電気めっき法の場合のめっき浴には、銀シアン錯塩と遊離シアン化アルカリとからなるシアンアルカリ浴を主として用いる。陽極には高純度の銀板を用いる。化学めっき法の場合のめっき浴には、還元剤としてアルデヒドブドウ糖ロッシェル塩などを含む硝酸銀のアンモニア性溶液などを用いる。銀めっきは、大気中で長期間使用されると表面が変色することが多く、これを防ぐために、めっき面への透明合成樹脂塗料の塗布や、めっき面のクロメート処理が行われる。

[杉本克久]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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