鉄眼(読み)てつげん

精選版 日本国語大辞典 「鉄眼」の意味・読み・例文・類語

てつげん【鉄眼】

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デジタル大辞泉 「鉄眼」の意味・読み・例文・類語

てつげん【鉄眼】

鉄眼道光てつげんどうこう

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改訂新版 世界大百科事典 「鉄眼」の意味・わかりやすい解説

鉄眼 (てつげん)
生没年:1630-82(寛永7-天和2)

江戸時代初期の黄檗(おうばく)宗の僧。道光と称し,鉄眼は号,諡号(しごう)は宝蔵国師である。肥後国(熊本県)益城(ましき)郡の生れで,俗姓は佐伯氏。17歳のとき真宗西吟師事したが,1655年(明暦1)長崎に来日した隠元いんげん隆琦に参じ,ついで隠元の弟子木庵(もくあん)性瑫の弟子となり,その法を継いだ。68年(寛文8)大蔵経の開版を志し,広く募財活動を行って資金を集め,10年の歳月を費やして78年(延宝6)6万余枚の版木を完成し,それを収蔵する宝蔵院を宇治黄檗山内に創建した。これは鉄眼版あるいは黄檗版大蔵経と称され,版木が現存する。江戸青山の開蔵庵(のち海蔵寺)を創建するなど寺院の開創・復興に尽くし,また82年(天和2)の飢饉では大坂の難民1万人余を救済したといわれる。《鉄眼禅師仮字法語》などの著を残した。
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百科事典マイペディア 「鉄眼」の意味・わかりやすい解説

鉄眼【てつげん】

江戸初期の黄檗(おうばく)宗の僧。法諱は道光(どうこう)。肥後(ひご)の人。長崎で隠元(いんげん)に師事。大蔵(だいぞう)経の開板(かいはん)を決意し,宇治の万福(まんぷく)寺を本拠として諸国巡歴,資金を勧募したが,飢饉(ききん)に際して難民救済の資とすること2回,10年余を経て1678年完成。〈鉄眼版〉または〈黄檗版大蔵経〉と称される。
→関連項目鳳潭

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鉄眼」の意味・わかりやすい解説

鉄眼
てつげん

[生]明正6(1629).肥後
[没]天和2(1682)
江戸時代前期の黄檗宗の僧。諱 (いみな) は道光。諡号は宝蔵国師。 13歳のときに出家し,京に上った。明暦1 (1655) 年に隠元に会い,その弟子木庵にも師事した。『大蔵経』の編集,出版の志を起して浄財を募り,黄檗山宝蔵院を経典の貯蔵所とした。印刷所を京都に設け,十数年を費やして延宝6 (78) 年に出版した。これを「鉄眼版」あるいは「黄檗版大蔵経」と称している。天和2 (82) 年の飢饉に際しては救済活動を精力的に行うなど社会的にも活躍した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鉄眼」の解説

鉄眼 てつげん

天田愚庵(あまだ-ぐあん)

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