金屎・鉄屎(読み)かなくそ

精選版 日本国語大辞典 「金屎・鉄屎」の意味・読み・例文・類語

かな‐くそ【金屎・鉄屎】

〘名〙
① 鉄の錆(さび)。〔本草和名(918頃)〕
② 鉄を鍛えるときに、はがれて落ちるかす。また、鉱石をけずったり、とかしたりするときにできるかす。〔二十巻本和名抄(934頃)〕
江戸から東京へ(1921)〈矢田挿雲〉三「金座の土には金糞(カナクソ)がこびり附いて居たから」
③ (価値のないものとして卑しめていう) とるに足りないもの。
咄本・露新軽口ばなし(1698)二「さる方に、いろはかなくそもじをしり、ききてぼうもんにこびたがる人あり」
④ (便の色を金に見たてていう) 黄色い軟便。おもに小児の便にいう。かねぐそ
※雑俳・柳多留‐一六三(1838‐40)「鉄な屎はむじなすかし屁ひると出来」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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