野辺地(町)(読み)のへじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「野辺地(町)」の意味・わかりやすい解説

野辺地(町)
のへじ

青森県南東部、上北郡(かみきたぐん)の町。1897年(明治30)町制施行。第三セクター青い森鉄道(旧、JR東北本線)とJR大湊線(おおみなとせん)、国道4号と279号の分岐点にあたる交通の要地。むつ市を起点とする下北半島縦貫道路の野辺地バイパスが通じる。野辺地町七戸(しちのへ)町を結ぶ南部縦貫鉄道が通じていたが、経営難のため1997年(平成9)休止、2002年廃止された。下北半島の基部に位置し、野辺地湾に臨む。野辺地湊(みなと)は藩政時代には盛岡藩の港として物資の輸送に重要な役割を果たした。1955年(昭和30)に北部上北大規模機械開墾と、これを結ぶ幹線道路が野辺地町を中心に建設された。むつ小川原(おがわら)工業開発に伴って関連開発公社や企業の出先機関が設置された。野辺地湾ではホタテガイ養殖が行われる。西部の馬門温泉(まかどおんせん)は近代的設備が整い、付近にまかど温泉スキー場がある。面積81.68平方キロメートル、人口1万2374(2020)。

横山 弘]

『『野辺地町郷土史年表』(1977・野辺地町)』


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