野良(読み)のら

精選版 日本国語大辞典 「野良」の意味・読み・例文・類語

の‐ら【野良】

〘名〙 (「ら」は接尾語。「良」はあて字)
① 野。野原。草などのしげっている所。
書紀(720)顕宗二年八月(図書寮本訓)「大泊瀬の天皇射殺(いころ)し骨を郊野(ノラ)に棄(す)て」
② 田または畑。田畑
※玉緒村上大森共有文書‐天正一三年(1585)六月二八日・近江上大森惣分掟「朝六より前、野らへ不出事」

ぬ‐ら【野良】

〘名〙 (→ぬ(野)) ⇒のら(野良)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「野良」の意味・読み・例文・類語

の‐ら【野良】

《「ら」は接尾語。「良」は当て字
野。野原。
最寄灌木の間や―などをあさり尽して」〈二葉亭訳・めぐりあひ〉
田や畑。「野良仕事」
[類語]野原平原広野ひろの広野こうや広原高原原っぱ松原草原そうげん草原くさはら草地野中野末野面田野

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「野良」の解説

野良
やら

[現在地名]厳原町厳原東里

現厳原港の東岸を野良という。南端の岬は野良崎と称され、「津島紀略」に耶良崎とあり、いずれも古代以来の地名である与良よらの遺称といわれる。天長七年(八三〇)の「新撰亀相記」に夜良直がみえ、当地国府にいた一族と考えられる。永暦元年(一一六〇)三月日の下津八幡宮所司解案(八幡宮文書)余良よら院とみえ、同院内七段を含む合一町三段がこの宮の常灯油料所として設けられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android