野沢温泉(読み)のざわおんせん

精選版 日本国語大辞典 「野沢温泉」の意味・読み・例文・類語

のざわ‐おんせん のざはヲンセン【野沢温泉】

長野県北東部、千曲川右岸の野沢温泉村にある温泉。僧行基の発見と伝えられ、寛永年間(一六二四‐四四)飯山藩主松平氏が開湯。泉質硫黄泉

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デジタル大辞泉 「野沢温泉」の意味・読み・例文・類語

のざわ‐おんせん〔のざはヲンセン〕【野沢温泉】

長野県北東部、野沢温泉村にある温泉。泉質は硫黄泉。

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改訂新版 世界大百科事典 「野沢温泉」の意味・わかりやすい解説

野沢温泉[村] (のざわおんせん)

長野県北東部,下高井郡の村。人口3853(2010)。千曲川下流南岸,毛無山(1650m)の北麓に位置し,その東側を奥志賀林道が縦断する。中心の野沢には行基によって発見されたと伝える野沢温泉(単純硫化水素泉,42~92℃)があり,湯治場として発達した。集落内には,大湯,熊の手洗湯,赤湯など湯仲間によって管理された13の共同浴場があり,麻釜(おがま)と呼ばれる湯畑もある。また,近代的な入浴法の指導などを行うクアハウスもある。積雪3mにも達する豪雪地帯で,日本にスキーが伝えられてまもない明治末期に野沢でスキーが行われた。第2次大戦前にも各種のスキー大会が開かれており,1950年にはスキーリフトがつくられるなど,スキー場の歴史は古く,日本スキー博物館もある。53年には村名を豊郷(とよさと)村から野沢温泉村に改め,スキーと温泉の観光立村の性格が強い。日本スキー博物館などの観光施設の整備等もすすめられ,民宿も多い。野沢菜漬で知られるノザワナの原産地で,健命寺には寺種としてその原種が栽培されている。周辺の集落では米作のほか,エノキタケ,トマト,キュウリなども生産される。また,農閑期副業として始められ,かつては村の主産業でもあったアケビ細工は,みやげ品の鳩車に継承されている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「野沢温泉」の意味・わかりやすい解説

野沢温泉
のざわおんせん

長野県北東部の野沢温泉村にある温泉。毛無山(けなしやま)北麓に位置する。江戸時代の開湯で、現在も湯治場的な素朴な雰囲気をもち、旅館のほか民宿も多い。集落の中央にある麻釜の湯(おがまのゆ)は約90℃の熱湯で、山菜やアケビ細工の原料、卵をゆがくのに利用される。泉質は硫黄(いおう)泉。名産漬物野沢菜、鳩車(はとぐるま)などのアケビ細工がある。JR飯山(いいやま)線戸狩(とがり)野沢温泉駅からバスで20分。

[小林寛義]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「野沢温泉」の意味・わかりやすい解説

野沢温泉
のざわおんせん

長野県北東部,毛無山の北西麓,標高 600mの高原にある温泉。野沢温泉村に属する。泉質は硫黄泉。泉温 40~95℃。皮膚病に効能がある。泉源,湯量ともに豊富。野沢漬,アケビのつるを細工した鳩車は特産。湯治客が多いほか,スキーにゆかりが深い土地柄で,冬季はスキー客でもにぎわい,スキー博物館,温泉プールもある。 90℃の熱湯が湧出る麻釜 (おがま) は有名。

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デジタル大辞泉プラス 「野沢温泉」の解説

野沢温泉

長野県下高井郡野沢温泉村にある道の駅。国道117号に沿う。

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