野兎（読み）のうさぎ

精選版 日本国語大辞典

の‐うさぎ【野兎】

〘名〙

① ウサギ科の哺乳類。体長約五〇センチメートル、尾長約五センチメートル、耳長約七センチメートル。家畜の家ウサギと比較して、後あしが長く跳躍力が強い。体の上面は灰褐色または暗褐色で、耳の先端が黒い。多くは、冬に耳の先端を除いて白色になる。各地の原野・疎林に多く、樹木の害獣となる。本州・四国・九州に分布。ニホンノウサギ。

② 野生のウサギの総称。アナウサギやその家畜種である飼いウサギに対していう。日本には本州以南にノウサギ（ニホンノウサギ）、北海道にユキウサギの亜種エゾノウサギが生息する。《季・冬》

※尋常小学読本（明治三六年）（1903）〈文部省〉六「兎には、野兎(ノウサギ)とかひ兎とあり」

や‐と【野兎】

〘名〙 野生のうさぎ。のうさぎ。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

の‐うさぎ【野^×兎】

１ ウサギ科の哺乳類。体長約50センチで尾は短い。森林や草地にすみ、体は茶色で、耳は長くて先が黒い。子は生まれたときすでに毛が生えそろい、目も開き、すぐ活発に動き回る。夜行性で、きわめて神経質。本州・四国・九州に分布し、北方のものは冬に毛が白く変わる。《季 冬》
２ 野生のウサギ。カイウサギに対していう。
[類語]兎・雪兎・穴兎・飼い兎・アンゴラ兎

や‐と【野^×兎】

野生のウサギ。のうさぎ。

出典　小学館