野々島(読み)ののしま

日本歴史地名大系 「野々島」の解説

野々島
ののしま

[現在地名]塩竈市浦戸野々島うらとののしま

かつら島の北東にあり、その間は石浜いしはま水道。東は寒風沢さぶさわ水道を挟んで寒風沢島。北方にうるし島・大森おおもり島・さぎ島・ほお島などがある。納嚢島とも書いた(観蹟聞老志)。島のほぼ中央部に縄文時代早期の野々島貝塚があり、海浜には貝塚を伴った奈良・平安時代の製塩集落跡がある。近世には一村をなし、正保郷帳によると田五一二文・畑一貫三七一文、ほかに新田二六二文。「封内風土記」では戸数三八、「蜑屋富家多」とある。幕末と思われる村毎貫高付(斎藤報恩会蔵)では四貫五七五文。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「野々島」の解説

野々島〔宮城県〕

宮城県塩竈市、松島湾に浮かぶ島。面積約0.56平方キロメートル。浦戸諸島のほぼ中央に位置し、診療所中学校があるなど、同諸島の生活の中心鎌倉時代には密貿易舞台であったとされ、内海長者の伝説が残る。密貿易で得られた巨万の富を隠した場所とも言われる手掘り洞穴が島内に多数見られる。

野々島〔徳島県〕

徳島県阿南市橘湾にある無人島。古くは阿南水軍の出城であった。

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